今、国を挙げてキャッシュレス決済の導入が進められています。日本政府は2025年に向けて、全決済におけるキャッシュレス決済比率を40%という目標数値を掲げました。

政策の一環として、経済産業省は「キャッシュレス・消費者還元事業」という補助金事業を実施しています。実施期間は、2019年10月から2020年6月までの9か月間。予算額は、2,798億円です。補助金事業の登録加盟店数は、2019年12月1日現在で約86万店、12月11日には約90万店になる見込みです。

補助金事業を活用して今追い風となっているキャッシュレス決済の導入を検討してみましょう。

キャッシュレス・消費者還元事業で得られるメリットとは?

キャッシュレス・消費者還元事業の登録加盟店になることで得られるメリットについて解説します。

消費者還元で集客のチャンスにつながる!

補助金事業では、加盟店の負担無しで消費者に購入金額の5%(フランチャイズ等なら2%)を還元します。

2019年10月に消費税が8%から10%へと引き上げられましたが、消費者還元が適用されれば、増税前と変わらない8%、もしくは増税前よりもおトクな5%で購入できるというわけです。

消費者還元の対象となるキャッシュレス決済の手段は、以下の通りです。

  • 流通系や交通系などの電子マネー(nanacoやSuicaなど)
  • デビットカード
  • モバイルウォレット・QRコード(Apple PayやPayPayなど)
  • クレジットカード

出費に敏感な消費者にとって、還元があるかどうかは購入先を決める要因となります。還元事業の導入により地域のライバル店に差をつけ、集客力のアップを狙いましょう!

決済手数料の3分の1を国に補助してもらえる!

キャッシュレス決済の利用には決済手数料がかかります。通常なら、決済手数料の全額は加盟店(店舗オーナーなど)負担となります。そのため、販売する商品・サービスの値付け次第では加盟店の利益が圧迫されることも少なくありません。

しかし、キャッシュレス・消費者還元事業の登録店舗になれば、実施期間である2019年10月1日~2020年6月30日中の決済手数料は3.25%以下になり、国から決済手数料の1/3を負担してもらえます。つまり、実質2.17%以下の決済手数料となるのです。

だだし、コンビニや飲食店など、フランチャイズなどの場合は補助が受けられないので注意してください。

加盟店側の負担を抑えてくれる、ありがたいサポートですね!

加盟店の負担はゼロでキャッシュレス決済を導入できる!

加盟店は、キャッシュレス決済を導入する際、補助金事業を活用することで、キャッシュレス決済時に使用する端末や設置費用などのコストが無料になります。
※キャッシュレス・消費者還元事業に参加する各決済事業者が提供するものが対象です。

なぜなら、必要なコストの3分の1を決済事業者が、3分の2を国が負担してくれるからです。通常なら、数千円~数万円とかかる端末費用を無料で導入できるのは嬉しいですね!キャッシュレス決済を導入するきっかけになりそうです。

なお、決済手数料補助と同様に、フランチャイズ等は導入の補助を受けられないので注意してください。

業務効率の改善も期待できる

キャッシュレス決済を導入すれば、会計時に現金を出す時間や、お釣りを渡す時間を短縮できます。一度の会計で、数秒~十数秒単位で短くすることも可能です。レジ締め作業についても、現金での決済が減るので、現金の数え間違いといったミスを減らすことができるでしょう。

一度の会計や作業で削減できる時間はわずかですが、業務全体で見れば、時間コストの大きな削減につながります。浮いた時間を他の業務に活用するなど、人件費の有効活用ができるでしょう。

業務効率の観点からでも、キャッシュレス決済は役立ってくれそうですね!

「キャッシュレス・消費者還元」補助金の申し込みフロー

メリット盛りだくさんの「キャッシュレス・消費者還元」の補助金ですが、対象の加盟店となるにはどのようなステップを踏めばいいのか、解説していきます。

基本的な手続きのフローは下記の通りです。

「キャッシュレス・消費者還元」補助金の申し込みフロー図

STEP.1 補助金の対象条件を確認

対象となるのは、中小企業と個人事業主です。各業種において、資本金もしくは従業員数のいずれかが該当すれば、中小企業として定義されます。

業種 資本金 従業員の数
製造業 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
小売業 5千万円以下 50人以下
サービス業 5千万円以下 100人以下
旅館業 5千万円以下 200人以下
ソフトウェア業
情報処理サービス業
3億円以下 300人以下

上記を満たしても、申し込み時点で確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年、または各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える事業者の場合、補助の対象外になります。

また、業種では、地方公共団体や金融商品取引業者、保険医療機関、学校、宗教法人などの事業者は対象外です。

STEP.2 キャッシュレス決済事業者への申し込み

キャッシュレス決済をまだ導入していない、もしくは新たなキャッシュレス決済を導入したい場合には、まずキャッシュレス決済事業者への申し込みから始めましょう。

各事業者により、申し込みの条件は変わってきます。決済手段や利用決済端末、入金タイミングなどを指定して、こちらから条件に合うキャッシュレス決済事業者を選んでみてください。キャッシュレス決済事業者によって、提供しているキャンペーンや利用者数は異なります。

申し込みの際には、必要な提出書類を準備しておきましょう。

STEP.3 加盟店登録への申請

キャッシュレス決済事業者を経由して、「キャッシュレス・消費者還元事業」の事務局に加盟店登録手続きを進めましょう。

消費者還元率5%の事業者は中小企業・小規模企業が経営する店舗、還元率2%の事業者はフランチャイズチェーンが経営する各コンビニ・飲食店・ガソリンスタンドなどです。

ここまでで数日から2週間程度の期間を要します。

STEP.4 加盟店IDの発行

事務局で「キャッシュレス・消費者還元事業」への参加申請が受け付けられると、数日で事務局から13桁の加盟店IDが発行されます。

STEP.5 申請手続きと審査

加盟店IDを発行されたら、決済事業者から事務局に申請手続きが行われます。手続きには、数日から1ヶ月ほど必要です。事務局ではこの間に加盟店登録審査を行います。

STEP.6 実際の導入へ

無事に事務局での審査を通過すれば、晴れて登録完了です!申請手続きが完了したタイミングから2週間~1ヶ月ほどの期間を経て、実際にスタートできます。

導入時には、キャッシュレス・補助金事業の対象事業者であると、ポスターやステッカーなどを掲示しましょう。

早めの導入手続きを!

補助金の導入は、1ヶ月~数か月の期間を要します。申し込みする加盟店が増えれば増えるほど、手続きに時間がかかってきます。

中には、対象企業であるにもかかわらず「2019年10月までに申し込まなければキャッシュレス・補助金事業の補助金を使えない」と誤解している企業も少なくありませんが、2020年4月末までは、加盟店登録の申請は可能です。

早めに申し込んで、還元事業のチャンスを逃さないようにしておきましょう!

店舗にPOSレジを導入するなら「ユビレジ」

わかりやすい操作性で人気の「ユビレジ」は、キャッシュレス決済や売り上げ管理・分析も可能。オプションサービスでオーダーシステムも利用できます。POSレジやキャッシュレス決済導入を検討中の方は、ぜひチェックしてみてください。

QRコード決済対応 POSレジには「ユビレジ」

※本記事内の情報は2020年1月16日現在のものです。

※監修 武井 綾子(中小企業診断士)