新型コロナウイルス対策として「新しい生活様式」が提言される中、人々の働き方も大きく変わろうとしています。企業としても、社員のテレワークや在宅勤務を推し進めていくことが、社会における急務となっています。

その上で、課題の一つとなっているのが、オフィスの固定電話への対応です。中には電話番のために、誰かしら出社せざるを得ないというケースも……。この記事では、会社にかかってくる電話をスマートフォンで受け取る主な方法について、ご紹介します。

方法①:転送電話サービス

まず選択肢として考えられるのが、「ボイスワープ」や「着信転送サービス」などの転送電話サービスの利用です。固定電話への着信やFAX受信を、別の番号に転送する機能で、NTT東日本・西日本といった通信キャリアによって提供されています。

無条件での即時転送はもちろん、「社員が外出している間だけ」「夜間だけ」など、指定した時間帯のみ転送することも可能。スマホや自宅のFAX機などを転送先とすることで、オフィス以外にいても会社への電話やFAXを受け取ることができるようになります。

光電話であれば、不在時の着信情報をメールでお知らせしてくれるサービスもあります。契約している回線のタイプによって提供しているサービス内容は異なるので、一度確認してみるのもいいでしょう。

転送電話サービスの注意点

非常に便利な転送サービスですが、デメリットもあるので注意が必要です。

転送分の通話料は転送する側が負担

サービスの利用には、月額使用料だけでなく、会社の固定電話から登録先端末へ転送する際の通話料が発生します。

転送先がスマホ端末の場合、通話料はキャリアによって異なりますが、1分間でおよそ20円~40円ほど。これは発信者側が負担する固定電話までの通話料とは別で、着信を受けて転送する側、つまり会社の電話回線で負担しなければなりません。使用頻度が多くなると、料金が跳ね上がる可能性もあるので要注意です。

折り返しの番号表示に注意!

また、着信に出られず折り返し電話をかける場合、相手の端末には会社の電話番号ではなく、スマホの電話番号が表示されてしまうため、電話に出てもらえない可能性もあります。

例外的に固定電話の番号を表示させるサービスもありますが、別途契約料がかかるか、通話料が割高に。また、利用可能エリアが都市圏内に限定されたり、その他条件があるため、注意が必要です。

複数の番号に転送するには別サービスが必要

そしてもっとも大きなデメリットと言えるのが、転送先として登録できる番号が、基本的に1回線のみに限られる点です。複数の社員で電話を受けることができなくなるため、規模の大きな会社には向きません。

しかし、近年では、転送電話と別途組み合わせて使う「みんなにでんわ転送」や「転送録」などの複数転送サービスも提供されています。一斉転送による複数番号の呼び出しはもちろん、中には優先順位を決めて順番に呼び出すサービスも利用が可能です。別途サービスを契約する必要がありますが、利用条件が合うようであれば、導入を検討してみるのもいいでしょう。

方法②:クラウドPBXによるスマホの内線化

もう一つの対応策としては、クラウドPBXの利用によるスマホの内線化が考えられます。専用アプリをスマホ端末にインストールすることで、会社への電話をネットを通じて受け取るサービスです。

PBXとは?

そもそもPBXとは「Private Branch eXchange」の略で、本来は「構内交換機」と呼ばれる装置を指しています。企業における外線電話の受信管理や、内線への接続、また内線同士の通話を行うために設置が必要な装置でしたが、近年ではクラウド化が進行。インターネットで外部サービスにアクセスするだけで、構内交換機がなくともスマホやPC、タブレットなどの幅広い端末で転送・外線・内線通話ができるようになっています。

転送サービスの弱点をカバー

クラウドPBXを利用すると、会社の電話番号で、複数の端末からどこでもダイレクトに発着信を行うことが可能です。

端末をネット上で内線として機能させるため、固定電話から別の番号に転送を行う必要がありません。そのため転送電話サービスの弱点であった、転送料の発生や電話番号表示の制限なども解決。インターネットに接続さえできれば、自宅はもちろん海外でも、通話料を気にせず利用できます。

その他にも、FAXのメール転送機能や社内電話帳の共有など、多岐にわたるオプション機能が用意されているので、テレワークの効率化にも役立ちます。

低コストで手軽に導入・運営が可能

導入にあたっては、低コストであることも魅力の一つです。装置の設置や内線増設のための工事が発生しないため、導入にかかる手間や費用を抑えられます。また、設定変更や内線の追加なども、PC上の管理画面で済ませることができるので、導入後の管理や運用も非常に手軽です。

なお転送元の電話番号は、原則として現在使用しているものをそのまま引き継ぐことができます。事業所を新たに開設する場合には、各市外局番の他、IP電話の「050」やフリーダイヤルの「0120」「0800」などをサービス導入と併せて取得することも可能です。

現在クラウドPBXは、さまざまな事業者によるサービスが展開されており、細かい機能や料金は、各サービスによって異なります。従業員数や事業規模などを考慮し、使用目的に合うものを探してみるといいでしょう。

クラウドゆえのデメリットも

ただし、インターネットに接続して利用するため、当然、サービス利用料とは別にインターネット通信料がかかります。また、通信環境によっては、音声が途切れたり、電話がつながらなくなるといった不具合が発生する可能性もあるので、注意が必要です。

またサービスによっては、市外局番が使えないものや、フリーダイヤルや緊急電話など特定の番号にかけられないものなどもあります。導入検討の際には、サービス内容をよく確認するようにしましょう。

社員の安全のためにも導入の検討を!

以上、会社へかかってきた電話に、スマホで対応するための代表的な方法についてご紹介しました。リモートワークや在宅勤務の推進は、仕事の多様化や効率化だけでなく、社員の健康を守るためのものでもあります。さまざまなサービスが提供されていますので、これを機会に、会社の規模に合うものを探してみてはいかがでしょうか。

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