季節ごとのイチオシメニューや、新メニューなどをお知らせするのに、目を引くPOP(ポップ)は重要な役割を担っています。店内にあれば注文につながりますし、お店の外にあれば集客につながります。
今回は、パソコンを購入すると多くの場合プリインストールされているMicrosoft PowerPoint(パワーポイント)を使って、ちゃちゃっとポップを作る方法を見てみましょう!
※この記事ではPowerPoint 2019を使用しています。
パワーポイントで簡単POP作り
用紙の設定をする
まず、パワーポイントを立ち上げて「新しいプレゼンテーション」をクリックします。
新しいプレゼンテーションが表示され、編集できるようになりました。
このままでは横書きになってしまうので、用途に応じてスライドの向きやサイズを変更します。
「デザイン」タブをクリックし、「スライドのサイズ」>「ユーザー設定のスライドのサイズ」の順にクリックします。
「スライドのサイズ」ダイアログボックスが開くので、「スライドのサイズ指定」から「A4 210 × 297 mm」を選び、「印刷の向き」で「スライド」を「縦」にし、「OK」をクリックします。
表示をどのようにするのかを設定するダイアログボックスが開くので「サイズに合わせて調整」をクリックします。
スライドが縦向きになりました。
タイトルやサブタイトルはいらないので、削除します。「ホーム」タブ内の「レイアウト」から「白紙」を選びます。
なにもない真っ白なスライドになりました。
POPの要素を埋めていく
文書作成ソフトのワードではなくパワーポイントでPOPを作るメリットは、画像や文字のレイアウトが自由にできることです。パワーポイントを提供するマイクロソフト社が用意しているフリー素材を使ってPOPらしく作り込んでいきましょう。
ビールと枝豆の画像を貼り付ける
「挿入」タブにある「オンライン画像」をクリックします。自分で画像を準備しなくても、大量にある画像のデータベースを利用することができます。
検索窓に「ビールイラスト」と入力して「Enter」キーを押します。
ビールに関係したイラストが表示されました。ここでは赤枠で囲んだものを使ってみます。ダブルクリックしましょう。
選んだイラストが貼り付けられました。
サイズを調節しましょう。
画像をクリックすると線上に小さな「◯」マーク(ハンドル)が出てきます。それをマウスで動かしてサイズ調整ができます。
文字を入力していく
ここに縦書きの文字を追加していきます。「挿入」タブ内の「テキストボックス」から「縦書きテキストボックス」をクリックします。
マウスポインターの形が矢印から十字になりました。
文字の上辺に当たる部分をクリックすると、図のようなものが表示され、文字を入力できるようになります。「お気軽晩酌セット」と入力しましょう。
文字の並びを縦方向に伸ばしたいので下側のハンドルをマウスでつかんで、下方向にドラッグしましょう。
入力した文字が縦方向に並びました。
フォント(字体)を変更する
このままでは趣がないのでフォントを変更していきましょう。「ホーム」タブ内の「フォント」から「HGP行書体」、サイズは「80」を選んでみます。
フォントとサイズが変わりました。高さが足りないので、下辺のハンドルをマウスでつかんで下方向にドラッグし、適切な位置に配置しましょう。
文字の位置が適切になりました。
値段の要素を入れていく
続けて、セットに何が含まれているのか、値段はいくらなのか、という文字情報を追加します。「挿入」タブ内の「テキストボックス」>「横書きテキストボックスの描画」の順でクリックします。
「ジョッキビール&枝豆」と入力後「Enter」キーで改行し、「700円(税込)」と入力します。
こちらも雰囲気を出すため、フォントやサイズを変えていきます。ここではフォントを「HGP行書体」に、サイズを「48」に設定します。
位置を適切な場所に変えておきましょう。
テキストボックス内の文字は、1文字ずつ色やフォントを変えられます。今回は、ジョッキビール」を茶系の色に、「枝豆」を緑系の色に変更したいと思います。まず、テキストボックス内の「ジョッキビール」という文字をドラッグして選択します。
「フォントカラー」から茶系の色を選びます。
次に「枝豆」の文字を選択します。
「フォントカラー」から緑系の色を選びます。
「700円(税込)」の文字を右寄せにしましょう。「700円(税込)」の行のどこでもいいのでクリックしてから「ホーム」タブ内の「段落」グループの中から「右揃え」をクリックします。
「700円(税込)」の文字が右に寄せられました。
ワードアートでもうひと押し!
次に、ワードアートという機能を使って押しの一言を入れていきましょう。「挿入」タブ内の「ワードアート」から1つ選びます。
「ここに文字を入力」と表示され、ワードアート内の文字を入力できるようになりました。「ちょっと一杯」と入力後「Enter」キーで改行し、「どうですか?」と続けます。
文字が入力されました。
位置を移動させてから、上辺から伸びている円形の矢印にマウスポインターを合わせて、図のような形にします。
そのままドラッグすると傾きを変えられます。
ワードアートは文字の色やフォントのほか、文字の塗りつぶしにグラデーションをかけたり、文字の周りに影をつけたりすることができます。まず、文字の色を変えます。「書式」タブ内から「文字の塗りつぶし」をクリックし、夜をイメージさせるような色を選びます。
次に、ネオンを感じさせる効果をかけてみましょう。「書式」タブ内の「文字の効果」「光彩」から文字の周りに黄色がきらめいているものを選びます。
最後に、全体のテイストを揃えるため、フォントを変更します。ここでも「HGP行書体」を選びましょう。
文字のインパクトを出すため、さらに「太字」にします。
ワードアートが完成しました。
全体的なデザインを整える
POPとしての要素は埋まりましたが、背景が白いままだと寂しいものです。そこで、背景にも画像を入れて、人目を引くようにしていきましょう。
背景画像を挿入する
「挿入」タブ内の「オンライン画像」をクリックします。
「オンライン画像」が開くので、検索窓に「ビール」「イラスト」と入力して「Enter」キーを押します。
ビールのイラストが表示されるので、ビールの注がれたコップにフォーカスした画像をダブルクリックします。
画像が貼り付けられました。
用紙サイズいっぱいになるようにドラッグして拡大します。
背景画像を整える
このままではせっかく入れたPOPの要素が見えません。そこで、背景画像を文字やワードアートなどの背面に表示されるようにします。「書式」タブ内の「背面へ移動」から「最背面へ移動」をクリックします。
背景画像が最背面へ移動しました。
このままでは背景画像が主張しすぎるので、半透明にして主張を和らげます。「書式」タブ内の「透明度」をクリックし、全体のバランスを見ながら透明度を決めます。ここでは中間のものを選んでいます。
背景画像を用紙サイズに切り取りましょう。背景画像が選ばれている状態(四隅と各辺の中央にハンドルが表示されている状態)で「書式」タブ内の「トリミング」をクリックします。
トリミングしやすいように、背景画像が一時的に前面に表示されました。
マウスポインターが横向きのT字型になる位置で背景画像の中央に向かってドラッグします。
左側も同様にしたら、なにもない部分をクリックして切り取りを確定します。
背景画像と用紙サイズが揃いました。
ビールと枝豆のイラストを整える
こうなると、ビールと枝豆のイラストの白い背景が気になってしまいます。ここを透明にしていきます。まず、ビールと枝豆のイラストをクリックして選択しましょう。
「書式」タブ内の「色」から「透明色を指定」をクリックします。
マウスポインタで、ビールと枝豆のイラスト内の透明にしたい部分、ここでは白いところをクリックします。
白い背景が透明になり、背景画像が見えるようになりました。
あとは画像や文字要素の位置を微調整して完成です。
統一感を大切に
メニュー表では実際の料理の写真を見せることが大切かもしれませんが、POPであれば、イメージをつかんでもらうことや、目を引くことが大切になってきます。そのため、汎用性の高いフリーイラストを使ってみるのも一つの手でしょう。
ただし、1枚のPOPの中に要素が多すぎると伝えたいことが伝わりにくくなってしまいます。フォントの種類は多くても2種類にする、色の要素やトーンに統一感をもたせるといった工夫があるとよいですね。
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