日本で売られているスマホにも、デュアルSIM対応の端末が増えてきました。しかし、その機能を生かしているユーザを見かけることはまだ少ないかもしれません。実は、1つのスマホを2つの用途に使い分けることができるデュアルSIM対応端末は、小規模な店舗の経営者にはとてもおすすめのスマホなのです。

デュアルSIMって何?

デュアルSIMとは、1台のスマホにSIMカードスロットが2つあり、2枚のSIMカードを利用できる機能のことです。SIMカード1枚で1つの通信契約ができるので、1台で2つの電話番号を使うことができます。

これまでの日本の大手通信会社(NTTドコモ、au、ソフトバンク)では、携帯電話の端末と回線契約がセットになっており、ほとんどの端末はSIMロックされていました。そのため、デュアルSIM対応のスマホは少なかったのです。

しかし最近になって格安SIMが登場し、格安SIMを提供している通信会社や家電量販店などでSIMフリー端末が簡単に入手できるようになりました。もともと海外ではSIMフリーのデュアルSIM対応端末が多く、格安SIMの販売店ではそのような端末も多く取り扱っています。そのため、最近は日本でもデュアルSIM対応端末が入手しやすくなってきました。

デュアルSIMを使えば1台のスマホで2つの電話番号を持てる

デュアルSIM対応端末で使用しているSIMカードのどちらも音声通話契約がしてあれば、1台のスマホで2つの電話番号があるスマホとして使うことができます。自局番号は2つ表示され、画面上部のアンテナも2つ表示されます。

電話をかけるときは、発信時にどちらの番号を使うか選択でき、相手には選択した方の電話番号が表示されます。待ち受けは両方の電話番号で同時に行うことができ、着信時には、着信した方の自局番号が画面に表示されるため分かりやすいです。

データ通信を行うときもどちらのSIMカードを使うかを選択できます。メールやLINEなども同時に待ち受け可能です。

デュアルSIMの種類

デュアルSIM対応端末は、動作によって4つの種類に分かれます。

  • DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)

    DSDSでは、2枚のSIMカードで同時にスタンバイ(待ち受け)が可能で、2つの電話番号のどちらに電話がかかってきても着信可能です。
    ただし、片方のSIMカードで音声通話やデータ通信を行っているとき、もう片方のSIMカードを使うことはできません。使っていない方の携帯電話番号は圏外になります。

  • DSSS(デュアルSIMシングルスタンバイ)

    DSSSは、2枚のSIMカードを1台のスマホに挿入していますが、手動で利用するSIMカードを切り替えて使います。
    ただし、同時に待ち受けすることはできません。使っていない方のSIMカードは通話にもデータ通信にも使うことはできなくなります。古いタイプのデュアルSIM対応端末にはDSSSが多いです。

  • DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)

    DSDVはDSDSの一種ですが、新しいタイプです。どちらのカードスロットでも4GのSIMカードを使うことができます。
    これまで海外で使われていたDSDS対応端末では、片方のSIMカードスロットでは4Gを使えても、もう片方のSIMカードスロットでは3Gや2Gを使う必要がありました。
    しかしDSDVでは、どちらのSIMカードも4Gを使えるので、音声通話と高速データ通信という使い方も可能になります。

  • DSDA(デュアルSIMデュアルアクティブ)

    DSDAでは、2枚のSIMカードですべての機能を同時に使用できます。例えば片方のSIMカードで通話中でも、もう片方のSIMカードでブラウザやLINEなどのアプリを利用することができます。
    ただし、2019年12月現在DSDAに対応している機種はほとんどありません。

eSIM

eSIM(embedded Subscriber Identity Module)は、デュアルSIM対応端末ですが、SIMカードスロットは1つしかありません。eSIMでは2枚目のSIMカード機能が端末にあらかじめ内蔵されており、あとから情報を書き換えることが可能です。2枚目のSIMカードとして、物理的なSIMカードを使うことはできませんが、SIMカードを渡す手間は不要になります。

日本ではiPhone XS、XRなどの端末がeSIMに対応していますが、現状ではeSIMに対応している通信会社がほとんどありません。

デュアルSIMのメリットとデメリット

デュアルSIM対応端末を使うことで、小規模な店舗を経営している経営者にとっては、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

デュアルSIMのメリット

  • 仕事用とプライベート用の電話を分けられる

    小売店の経営者には取引先とのやりとり用のスマホと、家族との通話用のスマホの2台を持っている人が多いはずです。デュアルSIM機能を利用すれば、これを1台にまとめることが可能です。
    1台のスマホにまとめれば、荷物が少なくなるうえ、着信に気づかない、置き忘れるなどのリスクも減らすことができます。また、仕事用の通信を完全に分けることができるので、経費の計算も楽になります。

  • 通話用とデータ通信用の電話番号を分けられる

    デュアルSIMで利用する2枚のカードは、両方に音声通話契約をつける必要はありません。片方はデータ通信専用の格安SIMカードにすることもできます。
    経理処理の都合上、データ通信にいくらかかったかをはっきりさせたいという場合や、プライベートではほとんど通話を利用しないという人におすすめです。

  • 料金を安くできる

    2枚のSIMカードで異なる料金プランを契約し、使い分けることで通信コストを抑えることができます。例えば、データ通信をよく使う場合は片方のSIMカードをデータ通信専用の格安SIMにすればデータ通信費用を抑えることが可能です。また、仕事でよく電話をかけるという場合は、片方のSIMカードを通話し放題のプランにすれば、安心して使うことができます。
    もちろんスマホは1台ですむので、端末代金も節約可能です。

  • 海外でも同じスマホを使える

    日本で契約したSIMカードをそのまま海外で使うと、ローミング料金がかかって高額な請求をされることもあります。また、格安SIMの場合はローミングできずに海外で利用できない場合も。データ通信には片方のSIMカードスロットで、海外旅行用のプリペイドSIMや現地の通信会社のプリペイドSIMを利用すれば、かなり割安で利用できます。
    海外旅行用のプリペイドSIMは、日本でも家電量販店やAmazonで購入可能です。現地の通信会社のプリペイドSIMは、多くの場合、現地の空港で購入できます。

デュアルSIMのデメリット

  • すべての機能を同時に使えない場合もある

    デュアルSIM機能を持つスマホでも、同時に利用できない機能があります。例えば、通話中は同じSIMカードを利用しているアプリしか使えず、もう片方のSIMカードでの通信はできません。通話を終了すれば、もう片方のSIMカードでの通信が可能になります。
    これは、通話用とデータ通信用のSIMカードを分けている場合に不便です。

  • 電池の減りが早い

    2台分の待ち受けを同時に行うため、バッテリーの消耗が早くなります。これまで2台持っていた場合は、1台のスマホにまとめて使うようになるため、より早くバッテリーが減るように感じるでしょう。

  • microSDと併用できない場合も

    デュアルSIM対応スマホには2枚分のSIMカードスロットがありますが、片方のSIMカードスロットがmicroSDカードスロットと共用になっていることがあります。この場合、2枚のSIMカードを使っていればmicroSDカードを使うことはできません。
    写真や動画をmicroSDに保存しているという人は、注意が必要です。

小規模な店舗を経営している個人事業主はデュアルSIMをどう活用するか

デュアルSIMにはいろいろな使い方があります。目的に合わせてSIMを選ぶと、より便利で快適に使えるでしょう。

仕事とプライベートを区別する

デュアルSIM機能を使えば、1台のスマホで仕事用の通信とプライベートの通信を分けることができます。SIMカードが2枚あれば、LINEやFacebookなどの電話番号が必要なアプリも2台分使うことができ、仕事用のLINEやFacebookとプライベートのアカウントを切り替えることも可能です。

格安SIMと併用することで通信コストを削減する

デュアルSIM機能を使えばデータ通信用の格安SIMを使い、コストを抑えることができます。自分で対応しなければならない部分が多い個人事業主には、ぴったりの機能です。

デュアルSIM機能を活用することで仕事とプライベートをきちんと分ける

デュアルSIM対応端末が数多く発売されることで、デュアルSIMに対応した料金プランやオプションサービスも出てきました。これまで仕事用と私用のスマホ2台を持ち歩いていた人は、一度デュアルSIM対応機種を試してみてはいかがでしょうか。

片方をBIGLOBEモバイルのような格安SIMにすれば、あまりコストもかからず、気軽に試すことができるでしょう。

※本記事内の情報は2020年1月9日現在のものです。

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