個人事業主の悩みのタネのひとつに、確定申告があります。

1年間の領収書や請求書を引っ張り出して、書類の作成に追われている――毎年1〜3月にかけては、そのような様子がSNSでも散見されます。

そんな確定申告ですが、近年は「e-Tax」を使った電子申告を行う人も増えつつあります。

e-Taxを利用すれば、作成した書類を郵送、もしくは税務署に持ち込む必要がなく、自宅で確定申告を済ませることが可能です。他にもいくつかのメリットがあることから、e-Taxを利用した電子申告に移行するフリーランスも増えてきました。

本記事では、この「e-Tax」についてご紹介。e-Taxを利用した電子申告はどのように行うのか、メリットやデメリットも示しつつ、簡単に説明します。

「e-Tax」とは

「e-Tax」とは、インターネットを介して確定申告を行えるオンラインサービスの愛称。

正式には「国税電子申告・納税システム」と呼ばれており、国税庁が運営しています。確定申告シーズンに話題になりますが、用途は確定申告だけにとどまりません。納税のほか、開業届の提出などの手続きも行うことができます。

近年、利用者数も増加傾向にあるe-Tax。「オンラインで申告ができる」とだけ聞くとあまりピンとこないかもしれませんが、他にもいくつかのメリットがあります。ここからはデメリットとあわせて、e-Taxの特徴を確認していきましょう。

e-Taxを使うメリット

1. 自宅で確定申告ができる

まずは何と言っても、「自宅に居ながらにして確定申告を済ませられる」こと。e-Taxのシステムを利用すれば、自宅のパソコンで確定申告の書類を作成し、インターネットを介して提出することができます。

確定申告を行うにあたっては、それなりに手間がかかります。作成した書類をプリントアウトして、税務署に郵送もしくは持参しなければなりません。しかしe-Taxの電子申告であれば、自宅から出ることなく、24時間いつでも書類を提出できます。

2. 添付書類を省略できるなど、手間がかからない

また、「確定申告に必要な添付書類を省略できる」のもポイント。

通常の申告では医療費の領収書や源泉徴収票などを添付する必要がありますが、電子申告ではこれが不要に。記載内容を送信するだけでOKです。ただし、提出するように後日求められるケースもありますので、法律で定められた期間(7年)は必ず保管しておきましょう。

3. 還付金が早く振り込まれる

確定申告で還付金が発生する場合、e-Taxだと税金が比較的早く還付されます。

紙で申告すると還付金が振り込まれるまでに約6週間かかると言われていますが、e-Taxだと約2~3週間で振り込まれます(申請時期によっても差があります)。電子申告ゆえに処理が早いのも、このシステムを利用するメリットだと言えるでしょう。

4. 10万円分の控除を受けられる(青色申告者)

最近新たに加わった電子申告のメリットとして、「青色申告特別控除額が10万円アップする」というものがあります。

青色申告の特別控除額はもともと65万円だったのですが、平成30年の税制改正によって55万円に変更。ですが同時に、「e-Taxによる申告を行えば、引き続き65万円の控除を受けられる」という形になりました。

つまり「青色申告かつe-Taxによる電子申告であれば、節税できる」というわけですね。すでに青色申告をしている人、あるいは白色申告から変更しようと検討している人は要チェックです。

e-Taxを使うデメリット

以上のようなメリットがあるe-Taxですが、少しわずらわしく感じるポイントもあります。それが、「事前にある程度の準備が必要」ということ。現在、e-Taxは2つの方式から選んで利用する形になっています。

ひとつは、「マイナンバーカード方式」。

文字通り「マイナンバーカード」を使って申告する方法で、e-Taxのログインから申告までをスムーズに行えます。ただし、事前にマイナンバーカードを準備する必要があり、カードを読み取るICカードリーダライターも購入しなければなりません。

※会計ソフトによっては、カードリーダー不要で、スマートフォンアプリで申告できるサービスもあります。

もう1つは、「ID・パスワード方式」。

こちらの方式であればマイナンバーカードは不要ですが、事前に税務署で手続きを済ませておく必要があります。結局は税務署に足を運ぶことになるため、「今年は紙で確定申告の書類を提出して、そのついでに、税務署で翌年の申告に備えてe-Taxの登録をする」という形で準備をする人も多いようです。

いずれにしても、「マイナンバーカードを持っている」か、「事前に税務署で手続きを済ませる」必要があり、すぐに電子申告ができるわけではありません。もちろん一度準備をしてしまえば、翌年からはスムーズにe-Taxを使えますので、早めに取り組むことをおすすめします。

まとめ

以上、「e-Tax」を使った確定申告について、簡単に説明させていただきました。

すでにマイナンバーカードを持っている人であれば、手間いらずでスムーズに申告できるe-Taxはおすすめ。持っていない人はすぐに発行できるとも限りませんので、ID・パスワード方式で行うか、あるいは今年は書類で税務署に提出しつつ、来年に備えてe-Taxの手続きを行うと良いでしょう。

また、今年初めて確定申告を行うということでしたら、税務署で直接相談したほうが安心できるかもしれません。ギリギリになって記載漏れやミスがあっても困りますし、確実にできる方法で申告しましょう。その上で、来年のために準備することをおすすめします。

確定申告にはクラウド会計ソフトの活用を!

クラウド会計ソフト「Money Forward」

クラウド会計ソフト「freee」

クラウド会計ソフト「弥生会計オンライン」