企業でネットワークを使っている場合、サーバのIPアドレスが接続のたびに変わると業務に支障が出るため、固定IPアドレスを使用します。また、店舗運用において、独自ドメインや独自のメールアドレスの取得を可能にし、お客様の認知度や信頼性を高めるのが固定IPアドレスです。今回は、固定IPアドレスの定義や種類、活用方法などを詳しくみていきましょう。

IPアドレスとは

パソコンやインターネット接続の際に登場するIPアドレスという言葉。頻繁に耳にするわりには曖昧になりがちなIPアドレスの定義や構成などについて説明します。

IPアドレスの定義

IPアドレスは「Internet Protocol Address」のことで、インターネットに接続している機器が持つ番号のことです。よく住所に例えられますが、ネットワーク上で通信する際に相手を間違えないようにするためのものと考えると分かりやすいでしょう。

IPアドレスの構成

IPアドレスは数字の羅列で、現在普及しているIPv4(Internet Protocol Version 4) という規格の場合は32ビットの2進数ですが、分かりやすくするため、8ビットごとに「.」をつけて区切りとし、10進数で表記しています。値としては0から255まであり、「0.0.0.0」~「255.255.255.255」の範囲で使用されます。

なお、アドレスはネットワーク部ホスト部に分かれています。ネットワーク部はどのネットワークに所属するかを示し、ホスト部はネットワーク内のどのコンピュータに割り当てられているかを意味します。

IPアドレスとドメイン名

IPアドレスは8ビットごとに区切ってあるとはいえ、数字の羅列でしかないので、覚えづらく識別も困難です。そのため、ドメイン名という、ユーザにとって分かりやすい文字列を使用します。例えば、「(http://www.)店または商品名.com」というURLの場合には、「店または商品名.com」の部分がドメイン名に当たります。

IPアドレスの種類

IPアドレスはグローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの2つに大別され、それぞれが固定IPアドレスと動的IPアドレスに分かれます。

グローバルIPアドレス・プライベートIPアドレス

グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスの違いは、用途の違いと言えるでしょう。

グローバルIPアドレスは、インターネットのような公共回線でアクセスするときに使用するもので、ネットワークを管理する組織やISP(プロバイダ)が管理しているため、値を自由に変えることはできません。また、グローバルIPアドレスは世界で唯一のもので、重複することはありません。

プライベートIPアドレスは、家庭や社内など、限られた領域で使用するものです。領域内で自由な値を割り振ることが可能で、家庭などでは一般に「192.168.~」の値が使用されます。同一のLAN内では同じIPアドレスは使用できませんが、LANが異なれば同じ値を使用することができます。

プライベートIPアドレスはインターネットに接続できないので、通常はルータ等でプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換して接続を行います。

固定IPアドレス・動的IPアドレス

固定IPアドレスは、常に変わることがないIPアドレスのことです。一方で動的IPアドレスは、インターネットに接続するたびに自動的に割り振られるため、接続するたびにIPアドレスが変わります。

グローバルIPアドレスは一般的に動的IPアドレスが使用されます。固定IPアドレスにする場合、ISPとの契約が必要になり、一般的にはオプション費用が必要になります。また、契約によっては固定IPアドレスにできない場合もあります。

プライベートIPアドレスは、家庭内の場合、動的IPアドレスが主流になります。法人利用では、固定IPアドレスと動的IPアドレスを併用する場合があります。例えば、特定の機器からのみ社内サーバにアクセスしたい場合、セキュリティをかけるために、固定IPアドレスを利用します。

固定IPアドレスの活用方法

さまざまな種類があるIPアドレス。法人や店舗オーナーはどのようなIPアドレスを選ぶのがよいのでしょうか。ここではグローバルIPアドレスにおける固定IPアドレスの活用方法をご紹介します。

独自ドメイン・独自メールアドレスの使用が可能

固定IPアドレスを持っていると、自分の好きな文字列で独自ドメインを登録し、独自のURLやメールアドレスを使用することができます。これにより、お客様の認知度や信頼度を上げることができるのです。

ホームページの場合、ドメインの前に「www」といった文字列(ホスト名)と区切りである「.(ドット)」が追加されて「www.ドメイン名」という形になり、お客様がホームページにアクセスしやすくなります。

また、ドメインは、xxx@zzz.comといったメールアドレスの「@」以降、「zz.com」の部分にも使用することができます。

クレジットカード決済やホームページに必要なSSL導入が可能

オンラインショップなどでクレジットカード決済を行う際、お客様はカード番号や暗証番号などの情報を入力して送信します。送信情報を保護する方法として一般的に用いられているのが「SSL」です。

SSL は「Secure Sockets Layer」の略で、情報を暗号化して送受信する通信方法です。SSLが導入されているページは、アドレスバーに表示されているURLの「http://」の部分が「https://」と「s」が追加され、ブラウザの右下に鍵マークが表示されています。SSLを導入しないとセキュリティリスクが高まるため、今やサイト運営にはなくてはならないものとなっています。

機材やデータを遠隔操作できる

固定IPアドレスにすることで、ネットワークを介した機器やデータを遠隔操作することが可能になります。例えば、社内のハードディスクに保存したデータを外出先でも手元の端末で見ることができるので、お客様への資料提示やデータの確認などに役立ちます。

セキュリティを強固にできる

サーバにアクセスする際、特定の固定IPアドレスからしか接続できないようにアクセス制限することで、機密情報を守ることができます。

VPNの構築が可能

固定IPアドレスはVPN(Virtual Private Network:仮想専用線)の構築を可能にします。VPNは第三者がアクセスできないプライベートな領域のことで、例えば店舗が複数ある場合、本店と拠点の社内LANを統合してひとつのネットワークとして使用できるため、セキュリティが担保された便利なネットワーク環境を構築することができるのです。

固定IPアドレスを活用し、より安全なネットワークを構築しよう!

固定IPアドレスを活用すると、独自ドメインや独自メールアドレスが使用可能になり、自社サーバの運用もセキュリティ面で安心できます。

ビッグローブ光は、最大14個の固定IPアドレスを利用できるうえ、NTT東西と同じ回線を使用しているため、サービス提供エリアが広いのが魅力。法人利用なら、請求書の発行も可能なので、経費処理も便利です。

光回線および固定IPアドレスの導入を検討している方はぜひ一度チェックしてみてください。

BIGLOBEの固定IPアドレス

※本記事内の情報は2020年5月7日現在のものです。