PDFファイルに書き込みをしたい!ページを分割して別のファイルにしたい!でも、わざわざ有料ソフトを買うほどでもない……。Wordに変換してみたものの型くずれを起こしたり、無料の編集ソフトをインストールしたものの日本語に対応しておらず使い物にならなかったり……。
皆さんもそんな経験があるのではないでしょうか?

PCでの作業中、しばしば直面するこの問題。実はMacであれば、標準機能で簡単に解決できてしまうのをご存知でしょうか?この記事では、意外と知られていないMacのPDF編集機能について、ご紹介します。

そもそもPDFとは?

そもそもPDFは「Portable Document Format」の略で、紙に印刷される最終的な状態をデータ化した電子文書フォーマットです。

なぜPDFはOfficeで編集できないのか?

PDFはアドビ株式会社によって開発されたファイル形式であるため、Windowsに標準搭載されているMicrosoft社のOfficeソフトでは編集できません。

閲覧だけであれば、無料ソフトの「Adobe Reader」、または「Microsoft Edge」や「Google Chrome」などのブラウザでも可能です。しかし編集となると「Adobe Acrobat」をはじめとした有料ソフトの購入が必要となってしまいます。

Macの「プレビュー」機能とは?

しかしMacの場合、アドビ製品との親和性が高いこともあってか、あらかじめインストールされている機能で、PDFを簡単に編集することが可能です。

編集には、イメージビューアソフト「プレビュー」を使います。
写真などの画像を表示するためのソフトですが、Macの初期設定ではPDFファイルも自動的にプレビューで表示されるため、特別な準備をせずとも編集ができます。

プレビューでできる編集操作とは?

では、プレビューでどのような編集操作ができるのでしょうか?こちらは、実際にプレビューでPDFを編集している時の画像です。

プレビュー機能の編集画面

プレビューには、次のような編集機能が備わっています。

  • テキストのコピー・ハイライト
  • ページの回転
  • 選択領域の抜き出し
  • テキストや図形の挿入
  • 電子署名の挿入
  • ページの移動・追加・削除、ファイルの結合
  • ファイルの変換保存・暗号化・エフェクト追加

テキストのコピー・ハイライト

まず初めに、ファイルを開いた段階では、「テキスト選択」機能が選択されている状態です。PDF内の文字を選択、コピーすることができます。さらに画面上部のツールバーにある「ハイライトボタンimage02.png」をクリックすれば、マーカーで文章をハイライトしたり、アンダーラインや取り消し線を引くことができるようになります。

ただしプレビューでは、PDFのテキストには、変更や修正を加えることができませんので、注意しましょう。

ページの回転

ページの回転も、上部のツールバーから行うことができます。「回転ボタンimage03.png」をクリックすると、ページが反時計回りに90度回転。その他にもcommand + LもしくはR、またトラックパッド上で2本の指を回すことでも回転できます。

選択領域の抜き出し

さらに「マークアップツールバー表示ボタンimage04.png」をクリックすると、ツールバーが現れ、さまざまな編集が可能になります。

デフォルトでは、既に説明した「テキスト選択image05.png」の状態になっていますが、「長方形で選択image06.png」をクリックすると、PDF内の領域を指定できるようになります。指定した領域は「切り取り」をクリックすることで、抜き出すことが可能です。

テキストや図形の挿入

「テキストimage07.png」や「メモimage08.png 」を選べば、PDF上の好きな位置に文字や文章を挿入することができます。

「シェイプ image09.png」では、一覧から選んだ図形や線の挿入および編集が可能で、図形の中に文字を書くこともできます。シェイプには選択した領域を拡大する「ルーペimage10.png」や「ハイライトimage11.png」の機能も備わっています。

また「スケッチimage12.png」を選択した場合、トラックパッドを使って図形や線をフリーハンドで描くこともできます。

ここで挿入した文字や図形は、「シェイプのスタイルimage13.png」や「枠のカラーimage14.png」、「塗りつぶしのカラーimage15.png 」、「テキストスタイルimage16.png」を使って編集が可能。線の太さや種類、色、フォントなどの調整の他、シャドウを追加することもできます。

電子署名の挿入

さらにプレビューでは「署名」ボタンを選択すると、内蔵カメラもしくはトラックパッド、iPhoneやiPadを使って電子署名を作成し、好きな場所に挿入することが可能です。

内蔵カメラを使う場合は、実際に署名を白い紙に書き、それをカメラに向けると署名がキャプチャされます。署名はプレビュー自体に保存され、すべてのPDFファイルに挿入できるようになります。

またトラックパッド上に、指で電子サインを書いてもOK。同様にiPhoneやiPadからも、指またはApple Pencilを使って署名が可能です。

ページの移動・追加・削除、ファイルの結合

そして、ページの移動や追加、削除、さらにはファイル結合などの編集が簡単にできてしまうのもプレビューの特徴です。

「サイドバーディスプレイ選択image17.png」から「サムネール」(もしくは「コンタクトシート」)を選択。画面左側に表示されたサムネールから任意のページを選択し、ドラッグ&ドロップでページを移動したり、deleteキーを押してページを削除したりできます。選択したページをデスクトップにドラッグ&ドロップすれば、そこだけを別ファイルとして抜き出すことも可能です。

また、同時に開いた別のPDFファイルのサムネールから、ページの一部もしくはすべてをドラッグ&ドロップで追加することもできます。ファイルの結合が瞬時にできるため、非常に便利です。

ファイルの変換保存・暗号化・エフェクト追加

こうして編集を加えたPDFは、編集履歴ごとに自動で上書き保存されます。そのため、うっかりそのままファイルを閉じてしまっても、編集内容が破棄される心配はありません。
逆に編集を取り消したいのにファイルを閉じてしまった場合には、ファイルの「バージョンを戻す」ことで、編集前の状態を復元することも可能です。

また新規のPDFとして書き出す際には、サイズ圧縮の他、フィルタを選択することで、モノクロやセピア調など、ファイル全体にエフェクトを加えることも可能。さらに任意のパスワードを追加することで、暗号化することもできます。

この他、JPEGやPNG、TIFFなどの画像ファイルに変換して保存することもできます。

実務にも意外と使えるMac

どちらかと言えばクリエイター向きで、事務作業には向かないと思われがちなMacですが、実はこのような便利な機能も備わっています。操作も直感的で簡単ですので、Macをお持ちの皆さんは、ぜひ積極的に活用してみてください。