使っているパソコンが壊れたとき、古くなったとき、どのように処分したらいいでしょうか。
パソコンは一般ゴミと同じように処分できません。「資源有効利用促進法(資源の有効な利用の促進に関する法律)」で定められている方法で処分します。
また、事業用のパソコンは産業廃棄物として扱われるため、家庭用と処分の方法が異なります。

今回は、使わなくなったパソコンの処分方法について解説します。

処分前の準備|初期化設定とデータの完全消去

まず、家庭用であれ事業用であれ、パソコンを処分する前には、あらかじめ初期化設定(パソコンを購入時の状態に戻すこと)を済ませておきましょう。
初期化設定の手順はOSにより異なりますので、調べて進めてください。

ただし、初期化設定だけではパソコン内にあるデータを完全に消去することはできません。データをゴミ箱に捨ててゴミ箱を空にしたとしても、データがHDDなどに残っている可能性があるため、悪意ある第三者の手によって情報漏えいのリスクがあります。

初期化設定を行った上で、以下の方法でデータを完全に消去してから処分してください。今後も必要なデータがある場合は、別にデータを保存しておきましょう。

データを完全に消去する方法

データを完全に消去する方法は、パソコン・HDDの状態によって異なります。
パソコン及びパソコンディスプレイの事業を行う国内約50社が会員として所属する「一般社団法人 パソコン3R推進協会」では、データの消去方法を以下の通りまとめています。

パソコンとHDDの状態 データ消去方法の例
パソコンとHDDが稼働する場合 ・専用ソフトにてデータ消去
・専用装置にてデータ消去
・HDDを物理的に破壊
パソコン本体は稼働しないが、HDDは稼働する場合 ・他の稼働可能なパソコンにHDDを接続して専用ソフトにてデータ消去
・専用装置にてデータ消去
・HDDを物理的に破壊
HDDが稼働しない場合 ・専用装置にてデータ消去
・HDDを物理的に破壊

専用ソフトにてデータを消去する

HDDに無意味なデータを上書き保存する専用ソフトを利用する方法です。データ消去プログラムを確認してみましょう。
※データ消去は、ご自身の責任となります。

専用装置にてデータを消去する

HDDのデータを強い磁気を発する専用装置で、消去する方法です。ただし、専用装置は高価な機械のため、この方法でデータ消去を提供しているサービスを利用しましょう。

HDDを物理的に破壊

パソコンからHDDを取り出し、物理的に破壊する方法です。ご自身で行うとガラスなどで怪我をする危険があります。こちらも、サービスを提供している販売店などに確認してみましょう。
※この方法は、パソコンの下取りができなくなる可能性があるため注意しましょう。

家庭用のパソコンを処分する方法

データを完全に消去できたら、パソコンを処分しましょう。
まずは、家庭用のパソコンを処分する方法です。

①店舗で下取りまたは回収してもらう

新しいパソコンに買い替える場合は、古いパソコンを下取りに出しましょう。下取りをする家電量販店、パソコンの種類によって、下取りの条件・金額などは変わってきます。パソコンを購入した店舗などで下取りをしていないか確認してみましょう。

また、新しいパソコンを購入しない場合は、下取りではなく「回収」を依頼しましょう。回収されたパソコンは販売されることはなく、店舗側で廃棄してくれます。店舗で回収を行っているか、確認してみましょう。

②自治体に回収してもらう

「資源有効利用促進法」によって全国でパソコンの処分方法は統一されていますが、その運用は自治体ごとに異なります。
住んでいる地域の自治体がどういった回収を行っているか確認し、ルールに従って処分を進めましょう。

③メーカーに回収してもらう

メーカーは不要になったパソコンを回収することを、法律で義務付けられています。「PCリサイクルマーク」を貼ってあるパソコンは無料で回収してもらえますが、それ以外は有償となります。

メーカーは、回収サービスメーカー一覧から確認することができます。

事業用のパソコンを処分する方法

事業用のパソコンは産業廃棄物に当たるため、家庭用のパソコンと同じ方法で処分することができません。回収には、「PCリサイクルマーク」の有無に関係なく費用がかかります。
※メーカーによっては、PCリサイクルマークがあれば事業用でも無料で引き取ってもらえる場合があります。

主に次の方法で処分しましょう。

①メーカーに回収してもらう

一般的にメーカーに回収してもらう場合は、見積依頼をしてから契約を結ぶ必要があります。回収が完了したら、廃棄証明である「資産滅却報告書」を発行してもらえます。
メーカーごとに必要な手続きが異なるケースもあるため、詳しくは各メーカーに問い合わせてみましょう。

なお一般社団法人 パソコン3R推進協会は、約30社のパソコンメーカーに代わって回収を行っています。該当するメーカーを回収サービスメーカー一覧から確認しましょう。

②産業廃棄物処理業者に依頼する

全国の産業廃棄物処理業者に処分を依頼しましょう。
環境省は、「優良産廃処理業者認定制度」で一部の業者を優良認定しています。全国の優良産廃処理業者を探してもいいでしょう。

③店舗で下取りまたは回収してもらう

家電量販店で購入した事業用パソコンを、家庭用と同じように下取りまたは回収してもらえるケースもあります。
受付窓口は法人営業部あるいは店舗となるため、一度問い合わせてみてください。

まとめ

パソコンは一般ゴミと同じように処分ができず、家庭用・事業用でも処分方法が異なります。適切な方法を理解した上で、処分を進めるようにしましょう!