業務連絡やビジネス上のコミュニケーションに役立つ、ビジネスチャットツール。昨今多くなっているテレワークなど、遠隔でのコミュニケーションにも役立ちます。
その代表格でもあるSlackは、充実したチャット機能に加え、ビデオ通話など多機能を有します。今回は、ブラウザを使った際のSlackの始め方や主な機能、トラブルの対策法について解説します。
世界で1,000万人が使う「Slack」とは
Slackは、主にビジネスでの使用を想定したチャットツールです。一対一の会話はもちろんのこと、「チャンネル」と呼ばれるチャットグループを作成し、その中で会話を進めることができます。
チャンネルに途中参加しても、過去の会話をさかのぼって確認することができます。また、検索機能を使って、チャンネルや発信者を絞ってファイルやメッセージを探すことも可能です。
操作面では、資料をドラッグ&ドロップで共有できたり、メッセージに絵文字でリアクションできたりと、簡単に行える特徴があります。
その他、TwitterやGoogle Driveなどの外部サービスとの連携も可能で、拡張性の高さも魅力の一つとなっています。
利用者が使いやすいように機能を細かくカスタマイズでき、より効率的に業務やプロジェクトを進めるために活用できるコミュニケーションツールと言えるでしょう。
国内では以下の企業がSlackを採用しています。
- リクルート
- アスクル
- メルカリ
- サイボウズ
- NIKKEI など
このように、業種業態の異なる企業でビジネスコミュニケーションの改善に役立っています。
以下では、具体的な使用手順や機能について解説します。
Slackでワークスペースを開設するには
以下の手順で開設を進めましょう。
まずは、ブラウザから公式ページにアクセスし、右上の「無料で試してみる」を選びます。
次のページで、登録用のメールアドレスを入力しましょう。
Slackからメールが届くため、メール本文に記されている英数字6桁のパスコードを確認して入力します。
パスコードを正しく入力できたら、次のページで「Creat a Workspace」(ワークスペースを作る)を選んでワークスペースを開設します。
ワークスペースとは、いくつかのチャンネル(チャットグループのこと)で構成される場のことです。
その後、ワークスペース名(チーム名)やビジネスの目的について入力を求められます。
最後に、ワークスペースの開設時に参加させたいメンバーのメールアドレスを入力してください。
※質問は英語表記となるため、適宜、翻訳ツールなどを活用してください
これを終えると、ワークスペースが完成。(今回は「ハンジョー商店」としました)
ワークスペースはこのように表示されます。
英語から日本語に言語を変更する
初期設定では、英語表記となっています。
言語環境を変更する場合は、ページ右上にあるアイコンをクリックして、「Preferences」を選択します。
「Language & region」から日本語に変更しましょう。
Slackの主な機能
Slackの基本的な機能について解説します。
Slack内でチャンネル(チャットグループ)を作る
まずは、チャットをやり取りする「チャンネル」の作り方を説明します。
Slackでは、ワークスペース内にいくつものチャンネル(チャットグループ)を作ることができます。基本的にはワークスペースに参加している人のみ、このチャンネルを作成したり参加したりすることができます。
また、ワークスペースに参加している人の中でも、さらに限定した人だけが参加できるチャンネル(プライベートチャンネル)を作ることも可能です。
通常のチャンネル
通常のチャンネルを作るには、左欄の「チャンネルを追加する」から「新しいチャンネルを作成する」をクリックしてください。
チャンネル名と説明を入力して、作成します。
通常のチャンネルには、ワークスペースに参加している全員が参加することができます。
プライベートチャンネル
ワークスペースに参加している全員ではなく、特定のメンバーにのみ情報を共有したい場合は、チャンネルに参加するメンバーを限定することができます。
チャンネルを作成する際に「プライベートチャンネルにする」をオンにしてください。
チャンネルを作成できたら、そのまま参加メンバーを名前またはメールアドレスで招待しましょう。
通知付きのメッセージを送る「メンション機能」
次に、実際にチャンネル内でやりとりをする機能について説明します。
「メンション機能」では、メンバー名の前に「@」を入力することで通知付きのメッセージを送ることができます。
チャット欄の冒頭に半角の「@」を入力すると、メンバーの名前が一覧表示されます。
そこから送りたいメンバーを選択し、メッセージを書いてから送信しましょう。
ただし、該当のメンバーが通知機能をオフにしていたり、同じワークスペースに参加していても同じチャンネルに参加していないと通知が届かないため、ご注意ください。
通話機能を利用する
Slackには通話機能もあります。チャンネルから、通話したいメンバーとのダイレクト(個別)チャットを開き、右上にある電話マークをクリックしてください。
音声通話はもちろん、ビデオ機能やミュート機能も設定できます。
グループ通話は、有料プランで最大15名まで「メンバーを追加する」から可能となります。
※個別の通話は、無料プランでも使用可
Slackでよくあるトラブルと対処法
ここからは、起こりやすいトラブルと対処法について解説します。
接続や読み込みのエラー
「Slack自体にアクセスできない」「メッセージ内容やチャンネルを表示できない」「読み込みができず新しいメッセージが届かない」といった場合には、次の方法を試してください。
①Slackからログアウトする
一度、Slackからログアウトしましょう。少し待ってから再度ログインしてみてください。
②ブラウザのキャッシュを消去する
ブラウザの場合、キャッシュが残っていることで、再読み込みができない可能性があります。キャッシュを消去して、Slackを再起動してみましょう。
※キャッシュの消去方法はブラウザにより異なります
再度ログインしてから、「Slack 接続テスト」で接続をチェックしてみてください。
それでも解決しない場合は、ネットワークログを収集し、Slackの運営に問い合わせることも可能です。
その際は、パソコンやスマホの再起動、ネット環境の確認などもした上で問い合わせることをおすすめします。
通知が届かない
メンション機能でメッセージを受け取っているのに、通知が届かない場合です。
以下の方法をお試しください。
①通知スケジュールを確認する
Slackには、決まった時間帯にのみ通知を行う「通知スケジュール」機能が備わっています。この時間帯以外は、通知が届きません。
時間帯を確認するには、右上のアイコンから「環境設定」を選び、「通知」の「通知スケジュール」を見てみましょう。
②スマホのアプリ通知設定を確認する
スマホアプリでSlackを使用し、アプリの通知をオフにしている場合、通知は届きません。
iPhoneでは、「設定」から「Slack」、「通知」に進み、通知設定を確認してください。
Androidでは、「設定」から「アプリ管理」で「Slack」を選び、「通知管理」で設定を確認しましょう。
※OSのバージョンや機種により、手順が異なる可能性があります。
③パソコンに通知が届いている
パソコンとスマホ、両方でSlackを使用している場合に、パソコンだけに通知が届くことがあります。パソコンのSlackがアクティブ状態の際は、パソコン側のみの通知でスマホ側には通知が届かない仕様となっているため、ご注意ください。
④Slackアプリをインストールし直す
アプリでSlackを使用している場合は、一度削除して、再度インストールしてみましょう。
テレワークやワーケーションをSlackで便利に!
以上、Slackの基本的な使い方と、よくあるトラブル対策法でした。トラブル時には、ログイン状態やブラウザのキャッシュ、パソコン・スマホの設定などを確認してみましょう。
Slackは、「職場に出社しなくとも働ける環境の実現」を目的の一つに掲げています。Slackをまだ利用したことがないという方は、今回お伝えした機能を駆使し、テレワークやワーケーションに活用してはいかがでしょうか。