昨今の新型コロナウイルスの影響を受け、移動手段に社用車を利用する企業も増えていると聞きます。そして、今まさに社用車の導入を検討していらっしゃる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで忘れてはならないのが「車両管理」です。車両管理とは、企業が所有する車両を管理することで、以下のような業務があります。
・車検や定期点検
・保険の管理
・車両使用者や走行距離等の管理
・運転者の安全運転管理
車両の管理はある程度イメージできますが、難しいのは「運転者の安全運転管理」ではないでしょうか?そこで今回は、ICT(情報通信技術)を活用した具体的な安全運転管理の方法についてご紹介します。
そもそもなぜ運転者の指導が必要なのか
自動車事故は、そのほとんどがヒューマンエラーにより起こるものです。これを防ぐには、従業員などの「人に対する管理指導」が大きな課題であり、これを怠ると大きな損失につながる可能性があります。
例えば、社会や企業が被る影響や損失には、以下のようなものが挙げられます。
・事故による被害者等への重大な実害と、会社の賠償責任の発生および信頼の喪失
・事故はなくても、危険な運転による企業イメージのダウン
・事故はなくても、周囲に迷惑な運転(技術不足やマナー違反)の放置による社会への影響
・事故はなくても、荒い運転での燃費の悪化、車両の傷みなどによる整備費の増加
安全運転の指導を怠ることは、社会や会社にとってのリスクであり、その回避は企業の責任であると言うことができます。
これまでの運転者に向けた指導方法の欠点
これまでの安全運転の指導といえば、言葉だけで終わってしまうケースもありました。それは、運転者ごとに指導すべき内容を把握することや、指導したことが改善されたかどうかを客観的に見ることが難しかったからでもあります。
特に、ベテランドライバーのように、自分の運転に自信があったり、過信したりしている人には、根拠がないと指導が難しい傾向にあるようです。
ICTを活用した安全運転管理を導入するメリット
最近の安全運転管理には、ICTのツール活用が一般的になってきています。自動車などに通信システムをつけ、利用者へリアルタイムに情報を提供する「テレマティクス」と言われるサービスです。
これを用いれば、運転者の運転状況がすべて「見える化」でき、車両の動きをリアルタイムで知ることが可能になります。燃費の管理から危険な兆候のある運転者への指導まで、的確に行えるのです。
テレマティクスの具体的なサービスをご紹介します。
CiEMS 3G
株式会社スマートバリュー社が提供する「CiEMS 3G」は、手のひらにのるサイズの専用端末を車に取り付けるだけ。端末はGPSと連動し、3G経由で車両の運行情報をリアルタイムに送信。管理者はドライバーの現在位置や運行状況などをパソコンで逐次把握できます。
CiEMS 3Gでできること
いくつか例示すると、次のような機能があります。
車両稼働実績
日報等を入力しなくても、車両の稼働実績がすべて自動的に記録されます。利用者ごとや期間ごとなどに整理して俯瞰(ふかん)することが可能です。
運転成績表
アクセルやブレーキ、ハンドル操作などの記録から、運転者の癖や危険運転の有無などを評定。管理者が数値等から読み解くのではなく、集計結果からドライバーをタイプ別に自動で振り分けるといったように、誰にも客観的に分かりやすい形にしてアウトプットします。そのまま指導用のデータシートとして活用できます。
ヒヤリハットマップ
マナー違反や危険につながるような運転をした地点とその行為を地図上に示します。運転者の記憶の呼び起こしにも役立ち、具体的な場面や運転方法などを思い出してもらうことで、自己分析を促します。
CiEMS 3Gの装着方法と使い方
それでは、CiEMS 3Gの装着方法や使い方について具体的に見てみましょう。
装着方法
CiEMS 3Gの魅力は、手のひらに乗る大きさの端末を、管理したい車両に挿すだけで設定が完了する点です。取り付け業者の手配や取り付け工事費が不要で、設置のために車両の稼働を止める必要もありません。
挿す場所は、「ODBコネクタ」という車にもともとついている挿し口で、多くは運転席の周囲にあります。車両によっては、やや異なる部分にODBコネクタが用意されている場合もありますが、車両のマニュアルで確認すれば、ほとんど労力を要せずに取り付けられます。
なお、万が一挿した端末が外れた場合は、そのことを知らせるメールが管理者のもとに送られます。
取り付け工事費がかからないので、費用はサービス料のみなのが、大きな魅力です。
使い方
管理者は、管理者IDでCiEMS 3Gの管理画面にログインし、各車両からのデータをリアルタイムに確認したり、まとめてデータ抽出したりすることができます。
もちろんプリントアウトできるので、各ドライバーに配布することができ、それらをもとに具体的な安全運転の指導ができます。これまでの日報などの紙管理や、それらの記録を読み込んでの安全運転指導に比べれば、管理者の負担は大幅に減少するでしょう。
ドライバーごとにデータを用いた客観的な評価と定期指導を行い、継続的に効果測定することができるのです。
CiEMS 3Gの効果
CiEMS 3Gの導入により、以下のような効果を期待できます。
・安全運転の具体的な指導と安全意識の向上
・車両を長持ちさせ燃費を向上させる実コストの低減
・日報の作成やその管理に費やされる見えない人件費の削減
CiEMS 3Gは、安全運転につながる具体的で効果的な指導ができるだけではなく、管理者の指導に関する時間や精神的な負担を減らす効果も期待できます。すでに社用車を管理している方も、これから社用車の導入を検討している方も、ぜひ一度テレマティクスサービスの活用を検討してみてください。
導入から運用までストレスフリーなテレマティクスを実現 CiEMS 3G
※掲載情報は2020/9/25時点