今や全世界に広まっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)。政府は、在宅勤務(テレワーク)やお店・施設の休業、外出自粛といった対策を各所に要請し、経済に大きな影響が出ています。その影響で収入の減少しているフリーランスもいるでしょう。今回は、フリーランス向けの経済対策として利用できる助成金・補助金について解説します。

※掲載情報は2020/7/13時点

フリーランス向け助成金・補助金支援を解説!

各機関による代表的な助成金・補助金について解説します。

最大で100万円「持続化給付金」

経済産業省は、新型コロナウイルスで大きな影響を受けた事業者に対し、返済不要の給付金を支給します。

対象は、売上前年同月比で50%以上減少しているフリーランスを含む個人事業主や法人(資本金10億円以上の大企業は除外)です。

青色申告は単月の売上で判断しますが、白色申告は月の平均売上(=前年の総売上÷12)で判断します。
※前年同月の実績が出せない創業1年未満の事業者や2019年の事業収入が0円の場合などでも、特例が適用され、指定の条件を満たせば給付金を受給できます。

給付額

給付額の上限は、フリーランスを含む個人事業主で100万円、法人で200万円です。

給付額 = 前年の総売上(事業収入)-(前年同月比▲50%月の売上げ×12カ月)

たとえば、以下を例に計算方法と給付額を確認してみましょう。

  • 昨年の総売上:480万円
  • 昨年4月の売上:40万円
  • 今年4月の売上:20万円

480万円-(20万円×12カ月)=240万円 となりますが、フリーランスの上限により、100万円の給付となります。

月間事業収入が前年同月比50%以下となる月は、2020年1月~12月から事業者が自由に選べます。

申請方法

以下の書類をそろえ、オンラインもしくは完全予約制の窓口で申請します。申請期限は2021/1/15までです。

  1. 本人確認書類
  2. 2019年の確定申告書類の控え
  3. 減収月の事業収入額を示した帳簿等(※様式は問わない)
  4. 通帳の写し

※提出書類は給付対象者の条件によって異なります。

子育て世代に「小学校休業等対応支援金」

子どもの通う学校が休業したため、仕事を休まざるを得なかった子育て世代向けの支援金です。学校の休業より前に、フリーランスとして「業務委託契約」を結んだ上で仕事をしていることが条件です。

対象は、親権者、未成年後見人、その他の者(里親、祖父母等)など子どもを現に監視する者、または子どもの世話を一時的に補助する親族です。

対象となる教育機関は、小学校をはじめ幼稚園、保育所、放課後児童クラブ、特別支援学校などです。詳細は厚生労働省のページをご確認ください。

支援額

支援額は、期間によって以下の通り異なります。

  • 2020/2/27から2020/3/31まで:就業できなかった日1日当たり4,100円(定額)
  • 2020/4/1から2020/9/30まで:就業できなかった日1日当たり7,500円(定額)

たとえば、就業できなかった日が、2020/2/27から2020/3/31までの期間で20日、2020/4/1から2020/9/30までの期間で50日あったとすると、支援額は以下の通りです。

4,100円×20日+7,500円×50日=457,000円

ただし、春休みや休校日など、そもそも開校予定でない日は対象外となります。

申請方法

申請書に記入し、学校等休業助成金・支援給付受付センター(厚生労働省の委託事業者)へ郵送(配達記録の残るもので)します。申請期限は2020/12/28までです。

提出先は住所によって異なるため、厚生労働省HPをご確認ください。申請書類など、より詳しい情報もご確認いただけます。

「子育て世帯への臨時特別給付金」

子育て世帯に給付されている「児童手当」へ特別に上乗せして給付を行います。

児童手当の対象は、中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育している方です。

2020年4月分(3月分を含む)の児童手当を受給する方に、上乗せた額を特別支給します。

給付額

対象児童一人あたり1万円

申請方法

公務員の方を除き、申請手続きの必要はありません。(公務員については、所属庁が支給対象者であると証明した上で、本人が居住市町村に申請。)

お住まいの市町村から支給対象者へ、給付金の案内が送付され、児童手当登録銀行口座等に振り込まれます。

詳細は、お住まいの市区町村の「令和2年度子育て世帯への臨時特別給付金」についての情報をご確認ください。

家賃の支払いに「住居確保給付」

収入が減り家賃の支払いが滞ると、住む場所を失ってしまう恐れがあります。住所がなければ、さまざまな契約や支援の申請をできなくなってしまいます。

生活困窮者自立支援制度の「住居確保給付金」は、自治体が一定期間、家賃相当額を給付するもので、返済は不要です。

支給期間は原則3カ月で、状況に応じて最長9カ月です。

支給対象は、通常は低所得者。しかし、厚生労働省は、各自治体に対し2020/4/20から「新型コロナウイルスの影響により休業などで収入が減り、離職や廃業には至っていないが同程度の状況にある人」に拡大を要請しました。

条件となる収入・資産は、各地域で異なります。たとえば、東京23区の場合、以下のように設定されています。

単身世帯 2人世帯 3人世帯
収入基準額(月額) 138,000円 194,000円 241,000円
支給家賃額(上限) 53,700円 64,000円 69,800円

※収入には、失業などの給付も含まれます

また、税金や年金、健康保険といった支払いに困った場合には、納付の猶予制度や税額の軽減制度を利用しましょう。

さらに、経済産業省は電気やガス事業者に対して、料金の未払いによる供給停止の猶予など、柔軟な対応を行うことを要請しています。もしもの場合は、契約している事業者へ問い合わせてみましょう。

事業を続けるために冷静な対応を

新型コロナウイルスに関わる支援制度は、それぞれの省庁や自治体、業界団体などで幅広く行われています。今回ご紹介した以外の支援も日々追加され、支援内容も更新されています。各機関の発信する情報を随時チェックし、ご自身の状況に合わせて必要な支援を受け、事業存続のために冷静な対応をしていきましょう。

監修 : 武井 綾子(中小企業診断士)
女性や若年層をターゲットとした商品・サービスに関する売上施策およびSNSを活用した集客施策を得意とし、現在、全国各地で創業支援・事業改善支援・事象承継支援を実施中。