オフィスにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインとは

新型コロナウイルス感染症予防と事業継続を両立するために各業界団体から示された「業種別ガイドライン」の中に、一般的なオフィス向けの「オフィスにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」があります。

すでにテレワーク(在宅勤務)を導入されている事業者も多いとは思いますが、今後もテレワークは活用しつつ、オフィスに出社したときの感染予防対策も重要になってきます。

本記事では2020/6/16現在の「オフィスにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」の具体的な対策についてご紹介します。

「新しい生活様式」や「業種別ガイドライン」についての解説は、以下の参考記事をご参照ください。
新しい生活様式を踏まえた「業種別ガイドライン」とは?

具体的な対策

以下は、具体的な感染予防策です。(日本経済団体連合会のページより引用)

(1)感染予防対策の体制

  • 経営トップが率先して、感染防止のための対策の策定・変更について検討する体制を整える
  • 感染症法、新型インフルエンザ等対策特別措置法等の関連法令上の義務を遵守し、労働安全衛生関係法令を踏まえ、衛生委員会や産業医等の産業保健スタッフの活用を図る
  • 国・地方自治体・業界団体などを通じ、正確な情報を常時収集する

(2)健康確保

  • 従業員に対し、出勤前に体温や新型コロナウイルスへの感染を疑われる症状の有無を確認させる
  • 体調の思わしくない者には各種休暇制度の取得を奨励する。また、勤務中に体調が悪くなった従業員は、必要に応じ、直ちに帰宅させ、自宅待機とする
  • 発熱などの症状により自宅で療養することとなった従業員は毎日、健康状態を確認した上で、症状がなくなり、出社判断を行う際には、学会の指針などを参考にする。症状に改善が見られない場合は、医師や保健所への相談を指示する

(3)通勤

  • テレワーク(在宅やサテライトオフィスでの勤務)、時差出勤、ローテーション勤務(就労日や時間帯を複数に分けた勤務)、変形労働時間制、週休3日制など、様々な勤務形態の検討を通じ、通勤頻度を減らし、公共交通機関の混雑緩和を図る

(4)勤務

  • 従業員が、できる限り2メートルを目安に、一定の距離を保てるよう、人員配置について最大限の見直しを行う
  • 従業員に対し、始業時、休憩後を含め、定期的な手洗いを徹底する。このために必要となる水道設備や石けんなどを配置する。また、水道が使用できない環境下では、手指消毒液を配置する
  • 従業員に対し、勤務中のマスクなどの着用を促す
  • 飛沫感染防止のため、座席配置などは広々と設置する。仕切りのない対面の座席配置は避け、可能な限り対角に配置する、横並びにするなど工夫する(その場合でも最低1メートルあけるなどの対策を 検討する)
  • 会議やイベントはオンラインで行うことも検討する

(5)休憩・休息スペース

  • 共有する物品(テーブル、椅子など)は、定期的に消毒する
  • 使用する際は、入退室の前後の手洗いを徹底する
  • 喫煙を含め、休憩・休息をとる場合には、できる限り2メートルを目安に距離を確保するよう努め、一定数以上が同時に休憩スペースに入らないよう、休憩スペースの追設や休憩時間をずらすなどの工夫を行う
  • 特に屋内休憩スペースについては、スペース確保や、常時換気を行うなど、3つの密を防ぐことを徹底する

(6)トイレ

  • 便器は通常の清掃で問題ないが、不特定多数が使用する場所は清拭消毒を行う
  • トイレに蓋がある場合、蓋を閉めてから汚物を流すよう表示する

(7)設備・器具

  • ドアノブ、電気のスイッチ、手すり・つり革、エレベーターのボタン、ゴミ箱、電話、共有のテーブル・椅子などの共有設備については、頻繁に洗浄・消毒を行う
  • ゴミはこまめに回収し、鼻水や唾液などがついたゴミがある場合はビニール袋に密閉する。ゴミの回収など清掃作業を行う従業員は、マスクや手袋を着用し、作業後に手洗いを徹底する

(8)オフィスへの立ち入り

  • 取引先等を含む外部関係者の立ち入りについては、必要性を含め検討し、立ち入りを認める場合には、当該者に対して、従業員に準じた感染防止対策を求める
  • このため、あらかじめ、これらの外部関係者が所属する企業等に、オフィス内での感染防止対策の内容を説明するなどにより、理解を促す。名刺交換はオンラインで行うことも検討する

(9)従業員に対する感染防止策の啓発等

  • 従業員に対し、感染防止対策の重要性を理解させ、日常生活を含む行動変容を促す。このため、これまで新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が発表している「人との接触を8割減らす10のポイント」や「『新しい生活様式』の実践例」を周知するなどの取り組みを行う
  • 公共交通機関や図書館など公共施設を利用する従業員には、マスクの着用、咳エチケットの励行、車内など密閉空間での会話をしないことなどを徹底する

(10)感染者が確認された場合の対応

① 従業員の感染が確認された場合、保健所、医療機関の指示に従う

  • 感染者の行動範囲を踏まえ、感染者の勤務場所を消毒し、同勤務場所の従業員に自宅待機させることを検討する
  • 感染者の人権に配慮し、個人名が特定されることがないよう留意する。なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を目的とした個人データについては、個人情報保護に配慮し、適正に取り扱う
  • オフィス内で感染者が確認された場合の公表の有無・方法については、上記のように個人情報保護に配慮しつつ、公衆衛生上の要請も踏まえ、実態に応じた検討を行うものとする

② 複数社が混在する借用ビル内で同居する他社の従業員で感染が確認された場合

  • 保健所、医療機関およびビル貸主の指示に従う

(11)その他

  • 総括安全衛生管理者や安全衛生推進者と保健所との連絡体制を確立し、保健所の聞き取りなどに協力する

感染予防対策や環境整備には補助金も活用

ガイドラインの具体策により、企業として具体的にどのような対策をとればよいのか、については理解できましたが、これらを実施するとなると、中小企業・小規模事業者には費用面でも大きな負担となります。

実は、国や一部の自治体では、感染症対策にかかる経費やテレワークの導入にかかる経費を補助する制度などもあります。

補助金の一例

これらを上手に活用して新型コロナウイルスの感染拡大予防に向けた取り組みを推進していきましょう。

※ガイドラインの情報は、今後の状況に応じて随時更新されますので、最新情報は経済産業省のページでご確認ください。