2018年の総務省の「通信利用動向調査」によると、テレワークを導入している企業は19.1%にのぼり、5社に1社が導入済みという結果が出ています。そして最近では、新型コロナウイルスの影響により、テレワークを導入する企業が一気に拡大しました。

今回は、テレワークの導入を検討している方向けに、事前に決めておくべきことや助成金制度をご紹介します。

テレワークとは?リモートワークや在宅勤務との違いは?

テレワークとは、「テレ(tele) = 離れた所」と「ワーク(work) = 働く」をあわせた造語で、情報通信技術(ICT)を活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を意味します。会社のオフィスに出社せず、自宅やレンタルオフィスなどで仕事を行うスタイルです。

リモートワークと在宅勤務もほぼ同じ意味で使われますが、在宅勤務は仕事をする場所が基本的には自宅になります。

テレワーク導入で準備するもの

1.IT機器や設備

テレワークには、一般的に以下が必要になります。

  • PCやスマホなどの機器
  • インターネット環境

必ずしもPCやスマホなどの機器をすべて会社で用意する必要はありません。従業員が自分のPCやスマホを持っている場合は、それらを使ってもらう、というのも1つの手です。

ただ、セキュリティ面を考慮して、会社から機器を配布したい、ということであれば、従業員分を用意する必要があります。

また、自宅のインターネット環境の有無も従業員にヒアリングしましょう。インターネット環境がない場合は、会社でモバイルルーターを支給したり、会社支給のスマホでテザリングしてもらうなどの対応が必要です。

それ以外には、自社で使うオンラインビジネスサービスも選定しましょう。コミュニケーションのとりやすいチャットツールや、電話会議システムの整備も行っておくと良いでしょう。今まで紙で行っていた業務もオンライン化を検討しましょう。

法人向けモバイルルーターをチェック

2.セキュリティ対策

ネットワークの安全性の確保のために、多くの会社でVPN接続が利用されています。VPN通信を利用することによって、特定のユーザー・PCのみ会社のデータにアクセス可能になります。

また、ネットワーク以外のデータ管理体制も重要です。意図せずに情報漏洩をさせないためのルール作りも有効です。

  • オフィス以外での資料の印刷は許可しない
  • PCから離れたとき、すぐにスクリーンセーバーが立ち上がるよう設定する
  • PCの画面を他人に覗かれないようにフィルターを支給する

総務省では、テレワークセキュリティガイドラインを策定しており、情報セキュリティ対策に関する資料も提供しています。

クラウドVPNサービス Verona

3.就業規則の見直し

テレワークにも労働基準法をはじめとする労働法が適用されます。そのため、会社の就業規則でテレワーク勤務に関する規定が必要になります。

例えば、以下のような規定です。

  • 人事異動として在宅勤務を命じることに関する規定
  • 在宅勤務用の労働時間を設けるのであれば、その労働時間に関する規定
  • 通信料などを特別に支払うのであれれば、その支払いに関する規定

   引用:総務省「在宅勤務ガイドライン」

テレワーク勤務に関する規定の追加や変更を行ったら、従業員とその内容を書面で確認しましょう。

4.勤怠に関するルールづくり

テレワークをする従業員の労働時間が算定できる場合は、原則として通常の労働時間制(1日8時間、週40時間)が適用されます。また、変形労働時間制やフレックスタイム制、裁量労働制も活用することができます。

まずは、毎日の出勤・退勤の管理方法を決めましょう。通常使っている勤怠管理以外に、メール報告やPCのログイン状況などで確認するなど、管理しやすい方法を選びましょう。

テレワークを始める時に使える補助金

今回ご紹介した通り、テレワークを始めるにあたって、PCの支給や通信環境の整備など、様々な経費がかかります。そこで利用したいのが、公的制度です。政府は、テレワーク導入を促進するための助成金や支援制度を設けています。

助成・補助金制度 概要
働き方改革推進支援助成金(テレワークコース) 在宅又はサテライトオフィスにおいて就業するテレワーク実施に要した費用の一部を補助。中小企業事業者向け。

現在は新型コロナウィルス感染症対策としてテレワークを新規で導入する中小企業向けの特例コースも一時的に設けられています。

IT導入補助金 会社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費(ソフトウエア費、導入関連費等)の一部を補助。中小企業・小規模事業者等向け。

国による制度以外にも、東京都など地方自治体による補助もあります。

日本テレワーク協会に掲載されている「テレワークに関する助成、補助」で、現在行われている公的制度が確認できます。

積極的にテレワークを導入しよう

会社のオフィスに出社せず、業務を自宅やレンタルオフィスなどで行うテレワーク。新型コロナウイルスの影響により、テレワークという働き方が日本でも一気に広がりました。

一方で、テレワークを始めるためには、今回ご紹介したような様々な準備が必要です。補助金等を上手に活用しつつ、しっかりと準備を行い、積極的にテレワークを導入していきましょう。

※本記事内の情報は2020年4月21日現在のものです。