お店が小さくて席数を増やせない。もっと自分のお店を知ってもらいたい。人件費を抑えて売上をアップさせたい。そして何より、コロナウィルスの影響で通常通りの営業を続けることが難しい。

こんな悩みを抱えている経営者にとって、テイクアウトメニューの開発が問題の解決策になるかもしれません。今回は、テイクアウトメニューの魅力をお届けします。

いまテイクアウトが熱い

いま飲食業界では、テイクアウトメニューに力を入れているお店が増えています。昨今のコロナウィルスの影響で外食を控える人が増え、代わりにテイクアウトの需要がこれまで以上に高まっているということも1つの要因として挙げられますが、実はその前にテイクアウト人気を加速させる大きな要因が2つありました。それは軽減税率の導入と、スマホで注文できるテイクアウトサービスの拡大です。

軽減税率の導入

1つ目の軽減税率は、2019年10月からスタートしている税制度です。基本的に消費税は10%なので、レストランでの外食には10%の消費税が課されます。しかし、飲食店のテイクアウトやデリバリーは、生活必需品と同じ扱いで8%の軽減税率が適用されます。

消費者としては、同じものを食べるなら当然安い方を選びたいもの。軽減税率の導入によって、テイクアウトに対する需要が伸びているのです。

テイクアウトサービスの拡大

2つ目がテイクアウトサービスの拡大です。

テイクアウトサービスとは、事前にスマホでメニューの選択やお会計を済ませ、あとはお店に行くだけですぐに商品を受け取れるサービスです。このサービスを使えば、ランチタイムの混んでいるときにわざわざ列に並ぶ必要がなく、お会計のやりとりも省くことができます。このテイクアウトサービスは、もちろん軽減税率が適用されますので消費税8%で商品を買うことができます。

また、UberEatsを始めとするデリバリーサービスの普及も、飲食店がテイクアウトメニューを開発する後押しになっています。代表的なテイクアウトサービスには、EPARKLINEポケオUberEatsなどがあります。

このように、軽減税率の導入とテイクアウトサービスの充実という2つの要因によって、多くの飲食店が持ち帰り用メニューの開発を始めています。特に店舗面積が狭い小さなお店にとっては、売上を上げる大きなチャンスですよね。

テイクアウトのメリット

メリット1. 売上アップ

売上は、客単価×客数で決まります。店舗が小さく、座席数が少ないお店を経営している場合には、時間あたりに対応できる客数に限りがあります。客数に上限があるということは、時間あたりに稼げる売上に制限があるということです。

テイクアウトの客数はお店の座席数と関係ありません。さらに店内での接客がない分、空いた時間を有効に使えます。客数がアップすれば、売上は自然と上がっていきます。

最近では家族で囲む食卓の一品として、テイクアウトを利用する人も増えており、1人のお客さんが家族の人数分をテイクアウトする場合、客単価の増加が期待できます。

メリット2. 宣伝効果がある

「少しでも多くの人に自分のお店を知ってほしい!」そんな思いにもテイクアウトサービスが貢献してくれるかもしれません。

持ち帰り用の手提げ袋や容器にお店の名前を入れたり、目をひくようなデザインにしたりすることは、お店のチラシを配っているのと同じです。お客さんがテイクアウトして会社に持ち帰るなら、その職場での認知度を上げることができます。

さらに、ランチタイムはお客さんが集中するので、テイクアウトの列ができることがあります。日本人は行列好きなので、「何に並んでいるのだろう」と列自体に宣伝効果を持たせることもできます。

メリット3. 新規顧客を獲得できる

スマホで利用できるテイクアウトサービスを導入することで、新規顧客を開拓できる可能性がアップします。テイクアウトサービスは「中華」「洋食」「丼もの」など、さまざまカテゴリーで料理を検索できるので、料理を選んでいるときに、今まで知らなかったお店に出会う可能性が高いです。

メリット4. スタッフを増やす必要がない

客数を稼ごうとしてお店の座席数を増やす場合、ホールスタッフを増員する必要があります。一方、テイクアウトなら店先で注文と商品の受け渡しをするだけなので、スタッフを増やす必要性が低く、人件費が大きく膨らむこともありません。

テイクアウトのデメリット

デメリット1. 持ち帰り用の容器や包装にコストがかかる

テイクアウトでは、店内で料理を提供するときには必要のなかったコストがかかります。持ち帰り用の容器や手提げ袋、割り箸やおしぼりなどです。一つ一つの原価はそれほど高いものではありませんが、コストは増えることになります。広告効果を狙うために手提げ袋に店名をプリントするには、印刷代もかかります。

デメリット2. メニュー作りが難しい

テイクアウトメニューは、料理ができてから食べるまでに時間かかる場合があります。ですから、冷めてもおいしい、持ち運びがしやすい、タレやスープがこぼれない、などメニュー作りに注意すべき点があります。

テイクアウトメニューの開発ポイント

テイクアウトメニューを開発するポイントは、持ち運びを前提にしていることです。調理してからお客さんが料理を食べるまでに、どれくらいの時間がかかるかわかりません。ですから、店内メニューとまったく同じにできるとは限りません。それをふまえた上で、テイクアウトメニューを開発するときのポイントをご紹介します。

提供時間が短い

サラリーマンのランチタイムは、一般的にはお昼の1時間前後でしょう。その貴重な休憩時間をムダにしたくないので、すぐに料理を受け取れるものが好まれます。お店側としても、稼ぎ時に多くのお客さんをさばきたいところです。提供スピードが早いメニューを考えましょう

食中毒の可能性を考える

食中毒の可能性は常に考慮しましょう。特に夏場は注意が必要です。刺身や生たまごなど、加熱されていないものは食中毒のリスクがあります。生ものはできるだけ避け、加熱調理したものを提供する方が安全です。例えば、牛丼屋では夏場にトッピングの生たまごを中止しているお店があります。その代わりに、加熱した半熟たまごを提供することで、食中毒のリスクを下げています。

また、料理を提供するときには「お早めにお召し上がりください」と一声かけましょう。お客さんとコミュニケーションをとれると同時に、嫌な印象を与えずに注意喚起を行えます。消費期限や注意書きを添えるのも有効ですよね。特に気温の高い日には、テイクアウト自体を休止する、保冷剤をつける等などの対応を考えましょう。

飲食店やテイクアウトの保険もありますので、一度調べてみるとよいかもしれません。

調理から時間が経ってもおいしいおかず

できたての料理を提供しても、食べるタイミングはお客さん次第。調理から時間が経過しても、おいしく食べられるものが適しています。油の多い料理は、温度低下とともに油が固形化して見栄えが悪くなることがあります。

持ち運びしやすい

職場や家まで持ち運ぶことを考慮しましょう。タレやソースを使うもの、汁ものは注意が必要です。こぼれやすいものはパッキングをしっかりとして、袋を2重にするなどの対策をしましょう。

コンセプトのあるメニューを考える

ある飲食店のテイクアウトでは、ブロッコリーと鶏胸肉をメインにしたメニューが人気を博しています。このメニューが人気になった理由は、消費者のニーズに応えたコンセプトがあったからです。そのコンセプトとは「糖質制限」。健康を考えたヘルシーメニューやダイエットメニューという明確なコンセプトを打ち出し、消費者が求めているメニューを開発しました。このメニューは単に糖質制限ができるというだけではなく、「外食では糖質制限するのが難しい」という問題も解決しています。

糖質制限をはじめとしたダイエットメニューだけではなく、ベジタリアン向け、ヴィーガン向け、ハラルフード(イスラム教徒向けの食事)など、わかりやすいコンセプトを打ち出すことで、お客さんはメニューを選びやすくなります。

スマホでテイクアウトサービスを利用する場合、スマホの画面でメニューを選びます。そのとき、料理名や料理の画像だけではインパクトに欠け、他の店と差別化できません。そこで、消費者のターゲットを明確にしたコンセプトがあれば、お客さんへの訴求力になります。たんぱく質◯◯g、炭水化物◯◯gなど、栄養表記もあればより親切ですよね。ゼロからメニューを開発するのが難しい場合は、白米を豆腐に変更するなど、既存メニューのアレンジを考えてみてはいかがでしょうか。

デリバリーにも対応可能

テイクアウトサービスが充実してきていると同時に、デリバリーサービスもスマホで簡単に注文できるようになっています。UberEatsなら、配達用のスタッフを雇う必要がありません。テイクアウトと同じ包装でUberEatsの配達員に渡すだけです。お店側の負担が少ないのが魅力。ITで便利になったサービスを有効活用して、売上げアップを目指しましょう!