日々の仕事でたまった疲れを癒したい! そんな時にピッタリの温泉ですが、近年はワーケーションの候補地としても注目されつつあります。

ワーケーションとは、「Work」と「Vacation」を組み合わせた造語で、観光地や帰省先などで休暇を楽しみながら仕事をする新しい働き方のこと。長期休暇を取らずとも旅行ができるリモートワークの発展型として、環境省でも普及に取り組んでいます。

しかし、日本には無数の温泉地があり、どこに行くのがいいか迷ってしまいがち。環境省の「平成30年度温泉利用状況」によると、全国にはなんと2,982カ所の温泉地があるとされています。

そこでこの記事では、自分に合った温泉の選び方をご紹介。泉質の違いや温泉ソムリエに聞いたオススメの温泉地について解説いたします。

温泉選びの3つのポイント

まずは、温泉選びの基準となる3つのポイントをご紹介します。

①泉質や効用で選ぶ

まず温泉選びのポイントの1つとして挙げられるのが、泉質の違いです。温泉は、含まれている化学成分の種類と含有量に基づいて、10種類の泉質に分類することができます。それぞれに異なる肌触りや色、匂い、効用などの特徴があるので、参考にしてみるといいでしょう。

1. オーソドックスな「単純温泉」

日本で一番多い泉質と言われています。無色透明で、柔らかな肌触りが特徴。含有成分が少なく、匂いや刺激のマイルドな泉質は、小さなお子さまにもオススメ。特にpH8.5以上の温泉は「アルカリ性単純温泉」と呼ばれ、すべすべした感触があり、美肌効果が期待できます。

2. 湯冷めしにくい「塩化物泉」

塩化物イオンを主成分とした温泉で、単純温泉の次に多い泉質と言われています。「熱の湯」とも呼ばれ、湯冷めしにくいのが特徴。無色透明で、飲泉すると塩辛く、濃度が濃い場合やマグネシウムが多い場合は苦みが感じられます。

3. 美肌効果が期待できる「炭酸水素塩泉」

炭酸水素イオンを主成分とした泉質で、入浴後の清涼感が特徴です。無色透明ですが、含有成分によって沈殿物が生成されることも。皮膚の角質を柔らかくし、ツルツルにする作用があるため、「美人の湯」とも呼ばれます。

4. 「傷の湯」ともいわれる「硫酸塩泉」

硫酸イオンを主成分とした温泉。飲泉すると胆のうを収縮させ、腸のぜん動を活発にします。高血圧症や動脈硬化症、脳卒中、慢性関節性リウマチ、外傷や皮膚病にも効果があるといわれており、「傷の湯」「脳卒中の湯」などと呼ばれることもあります。

5. 循環を改善する「二酸化炭素泉」

二酸化炭素を多く含む、日本では比較的少ない泉質です。「泡の湯」と呼ばれ、全身に炭酸の泡が付着し、爽快感があるのが特徴。皮膚から炭酸ガスが吸収され、保温・循環効果が期待できます。飲泉では、炭酸の爽やかな喉越しが楽しめます。

6. 貧血にも効果があるとされる「含鉄泉」

総鉄イオン(鉄Ⅱまたは鉄Ⅲ)を多く含む泉質です。空気に触れることで鉄が酸化するため、赤褐色のお湯になります。温泉によっては、鉄の錆びたような匂いを感じられることも。飲泉すると、鉄欠乏性貧血の改善に役立つと言われています。

7.日本特有の泉質「酸性泉」

水素イオンを多く含む、酸性度の高い泉質です。酸味があり、肌への刺激が強く、高い殺菌効果があります。海外ではほとんど見られませんが、日本では割合こそ低いものの各地で見ることができます。

8. コレステロールを抑制する「含よう素泉」

非火山性の温泉に多い、よう化物イオンを多く含む泉質です。苦味のある黄色いお湯が特徴で、飲泉するとコレステロールを抑制する働きがあります。ただし甲状腺機能亢進症がある場合は、注意が必要です。

9.独特の匂いが特徴的「硫黄泉」

日本に比較的多い、硫黄を含んだ泉質です。独特の匂いが印象的で、色は白濁しているか黄褐色の温泉が多く見られます。硫黄型と硫化水素型に分類され、後者は特に匂いが強いのが特徴です。殺菌力が強く、表皮の細菌やアトピー原因物質を取り除いてくれます。

10. 微量の放射能で免疫力アップ「放射能泉」

見た目は無色透明で匂いもありませんが、ラドンなどの放射性物質をわずかに含んでいます。放射能というと体に悪いと考えられがちですが、ごく微量の放射能は、免疫力アップや炎症に効果的など、人体にいい影響を与えることが証明されています。

②源泉かけ流しかどうかで選ぶ

こうした泉質の違いを楽しむのであれば、「源泉かけ流し」の温泉を選ぶのもオススメです。「かけ流し」とは、新しいお湯が常に注がれ、浴槽からあふれている状態のこと。あふれたお湯は再利用してはいけないので、源泉からの新鮮なお湯を楽しむことができます。

ただし、「源泉かけ流し」「源泉100パーセントかけ流し」「かけ流し」など、かけ流しにもいくつか種類があり、加水や加温がされているかをはじめ、協会や自治体によっても定義は異なっています。詳しくは各温泉に問い合わせてみるのがいいでしょう。

③ロケーションで選ぶ

もうひとつ大切なポイントとなるのが、周辺の景色や観光スポットといったロケーションです。1人で温泉に行く時もそうですが、誰かと一緒に行く時は、その人が楽しめるロケーションかどうかも重要なポイントです。

特にご家族で温泉地に行く場合には、お子さまたちが飽きない温泉を選ぶことが大切! せっかく温泉に来たのに、子どもの機嫌が悪くてストレスをためてしまっては、本末転倒です。

海水浴やハイキング、アスレチックなどが楽しめる場所や、館内でのイベントに力を入れているお宿を探してみるといいでしょう。また、地域のお祭りなどがある時期を狙って行くのもオススメです。

厳選!温泉ソムリエのオススメ温泉宿

ここからは、温泉ソムリエに聞いたオススメの温泉宿をいくつかご紹介いたします。

鳴子温泉郷 中山平温泉 琢ひで(宮城県大崎市)

硫黄を含んだ緑色の温泉は、まるで化粧水の海に飛び込んだかのよう! 300年以上の歴史を持つ、ぬるぬるとろとろの名湯「うなぎ湯」を自家源泉かけ流しで楽しめるお宿です。

輪島 ねぶた温泉 海游 能登の庄(石川県輪島市)

日本海の雄大な景色と、pH10.5という日本有数の良質なアルカリ性単純温泉を堪能できるお宿。ツルツルとすべるような湯触りは、誰でも入りやすく、美肌の湯をたっぷり味わいたい方にオススメです。

箱根 白湯の宿 山田家(神奈川県足柄下郡)

高台から箱根外輪山を一望できる絶景のお宿。箱根伝統工芸の寄木細工でできた露天風呂は日本で唯一! 大涌谷を源泉とする強羅温泉の白色にごり湯をかけ流しで楽しめます。

万座温泉 日進舘(群馬県吾妻郡)

万座温泉の乳白濁色のにごり湯は、日本一の濃度を誇る硫黄泉です。標高1,800mの高山に位置しながら、新宿や軽井沢からの直行バスもあり、美しい自然と秘境感を気軽に味わえます。

前野原温泉 さやの湯処(東京都板橋区)

23区内にいながら、源泉かけ流しの天然温泉が満喫できる日帰り温泉。都内では珍しい、うぐいす色のにごり湯は、pH7.4の弱アルカリ性、塩分濃度の高いナトリウム塩化物泉です。サウナや岩盤浴も利用できるので、都内で手軽にリフレッシュできます。

長湯温泉 ラムネ温泉館&クアパーク長湯(大分県竹田市)

日本一の炭酸泉として知られる長湯温泉。炭酸ガス濃度の高いそのお湯は、湯船に湧き上がる気泡がはっきり見えるほど。入浴すれば、体を包む炭酸ガスが血行を促進し、また飲泉することで、胃腸の働きを活発化。温泉の効能をたっぷり体感できる温泉です。

下呂温泉 水明館 観音の湯(岐阜県下呂市)

飛騨川沿いに4つの館を持ち、四季折々の風景や飛騨の食材を優雅に楽しめる温泉宿。野趣あふれる野天風呂では、日本三名泉の一つ下呂温泉のアルカリ性単純温泉を開放的に味わえます。

熱海温泉 星野リゾート リゾナーレ熱海(静岡県熱海市)

熱海の自然を満喫できる絶景リゾートホテル。相模湾の夜景を一望する標高170メートルの半露天風呂からは、時期が合えば花火を見ることも可能です。館内にはカフェやギャラリー、樹齢300年を超えるクスノキで作られたツリーハウスなども併設しており、アスレチックやウォールクライミングのほか季節に合わせたアクティビティも充実。塩化物、硫酸塩泉のお湯と共に、ご家族全員で楽しむことができます。

ワーケーションでも温泉を満喫しよう!

このように全国には、すてきな温泉がたくさん存在します。休暇でのリラックスにはもちろん、旅行を楽しみつつ仕事ができるワーケーションにも最適です。BIGLOBEではワーケーションのための温泉紹介サイト「ONSEN WORK」も展開していますので、ぜひ自分に合った温泉探しの参考にしてみてください。

温泉でワーケーションしよう ONSEN WORK