ニュースや新聞などでたびたび見聞きする言葉「可処分所得」。

学生の頃はあまり身近に感じられない単語でもあり、意識してこなかった人も多いのではないでしょうか。しかし、いざ社会人になって家計を意識するようになると、日々の収入や支出を考える際に無視できない存在になります。

本記事では、この「可処分所得」という用語について解説。会社員とフリーランスでは捉え方が少し異なるこの言葉の意味を、わかりやすく説明します。「なんとなく知っているけれど、説明しようとすると言葉に詰まる」という方も、この機会にぜひ覚えておきましょう。

「可処分所得」とは

まずは辞書で意味をチェックしてみましょう。小学館のデジタル大辞泉では、「可処分所得」を次のように説明しています。

個人所得の総額から直接税や社会保険料などを差し引いた残りの部分で、個人が自由に処分できる所得。いわゆる手取り収入のこと。

手取り収入」と言い換えれば、ピンとくる人も多いのではないでしょうか。

ちなみに「直接税」には所得税や地方税を含み、「社会保険料」には厚生年金保険料や健康保険料などを含んでいます。給与明細を見て、額面からこれらを差し引いた手取り収入が、「可処分所得」となるわけです。

多くの人は、この可処分所得から日々の生活費や公共料金を支払い、その残りを貯蓄にまわしているはず。また、可処分所得は個々人の購買力に直結するため、ニュースなどでは経済状況を示す指標としても参照されることがあります。

会社員が可処分所得を増やすには?

明細を見ると、給与が増えればそのまま可処分所得も増えそうに感じますが、実はそう単純な話ではありません。

というのも、税金と社会保険料は給与額によって決まるため、給与が増えれば天引きされる額も増えてしまうのです。

そのため、会社員の場合は「支払う税金と社会保険料が増えない範囲で昇給を狙う」のが、可処分所得を増やすための考え方だと言えます。もっと詳しく知りたい方は、社会保険料の仕組みについて調べてみてください。

フリーランスも 「手取り」を意識してみよう

一方で、フリーランスは「可処分所得」の考え方がそもそも会社員とは異なります。なぜなら、フリーランスは業務委託契約などで案件を受注しており、「給与」ではなく「売上」として報酬を計上しているからです。

複数の取引先からの売上を合算し、そこから税金と社会保険料、そして経費を差し引いたものが、フリーランスの「手取り」となります。

よく「フリーランスになると手取り収入が減る」と言われるのは、このような事情があるからです。月々の「売上」が会社員時代を上回っていたとしても、経費や税金を引いた「手取り」はそうでもなかった……なんて場合もあるわけですね。

ただ同時に、フリーランスは「経費」を計上することによって、各種税率を軽減することができます。他にも青色申告による控除や、個人事業主向けの制度を利用することによって、差し引かれる額を減らすことが可能です。

申告などの手間はかかりますが、減らせる部分を減らしていけば、会社員より可処分所得を増やしやすい、とも言えるかもしれません。普段あまり「手取り」を意識していないフリーランスの方は、この機会に見直してみてはいかがでしょうか。

まとめ

以上、「可処分所得」という用語について説明しました。

  1. 可処分所得とはいわゆる『手取り収入』のことであり、給与から税金と保険料を差し引いたものである
  2. 会社員とフリーランスでは『手取り』に対する考え方が若干異なる

以上の2点だけでも覚えておけば、説明には困らないはずです。

忙しく過ごしているとあまり意識しない部分かもしれませんが、改めて家計と収入について考えてみるのもいいかもしれませんね。