インターネットが普及し、今では、ネットショッピングを気軽に楽しむのは当たり前となっていますよね。起業相談でも、ネットショップで開業についてのものが多くなってきています。

ネットショップで商品を販売するのも、店舗で商品を販売するのも、基本は一緒です。 相手にするのは、どちらも商品を買ってくださるお客様。ネットショップでも、店舗での販売でも、「お客様に対する心遣い」や「どのような商品を扱うか」「どのようなお客様をターゲットにするか」など、最初に決めなければならないコンセプトづくりも全く同じです。

ただ、通信販売ならでは注意点がいくつかあります。主に、法的な問題です。ネットショップを開業時のコンセプトづくりやネットショップに関連する法律、トラブルの防止のための規約作りについてご説明いたします。

ネットショップでの開業方法

ネットショップでの開業には、大きく分けて2つのやり方があります。 ひとつは、楽天やamazon、yahooといったネットショッピングモール内で販売する方法、もうひとつは、自社でショッピングサイトを構築し販売する方法です。

2つの方法のメリット・デメリットは次の通りです。

  ショッピングモール 自社サイト
メリット ■集客が簡単
■システム面でのサポートが厚い
■好みのサイトデザインができる
デメリット ■登録料やシステム利用料などが発生する
■サイト内での価格競争が激しい
■システム導入やメンテナンスが大変
■サイト構築に費用がかかる

以上のようなメリット・デメリットはありますが、実際には大手のショッピングモールのシェアが大きく、現在では、リアルな店舗での知名度が高いといったケースでない限り、最初から自社サイトを開くケースは少なくなっています。 大手のショッピングモールで店舗を開きつつ、自社サイトでも販売する形、もしくは大手ショッピングモールで知名度を上げることができたら、自社サイトを立ち上げるという流れが一般的です。 システム面でも、そうした傾向をふまえ自社サイトと、楽天などのサイトを連動させて商品表示させるソフトなども開発されています。

ネットショップ開業に関連する法律をおさえよう

ネットショップを開業する場合には、消費者保護のためにさまざまな法律が適用されます。基本だけ押さえておきましょう。

まず押さえておくべきなのは特定商取引法です。 サイト内に、商品の販売価格・送料・代金の支払い時期と方法・商品の引渡し時期・事業者の氏名又は名称、住所、電話番号・代表者又は業務の責任者名を記載することが義務付けられています。よくサイト内で、「特定商取引法に基づく表示」として記載されていますよね。あれです。

特に、返品に関する特約を設ける場合にはその内容を明記する必要があります。具体的には、「商品に欠陥がない場合にも5日に限り返品可能です。送料は欠陥がある場合を除き、お客様のご負担となります。」などと記載します。もしこうした特約を記載しなければ、消費者は商品受領後8日間であれば、欠陥の有無にかかわらず返品することができるという法律が適用されてしまいます。返品のリスクを減らすためにも、返品の特約を記載しておくことは必須でしょう。

また、誇大広告も禁止されています。性能や産地、著名人の関与などについて虚偽の記載をすることは、店舗の信用をなくすだけでなく、業務停止命令などの行政罰の対象ともなりますので、くれぐれもご注意ください。

規約の作成

ネットショップは対面と異なり、消費者と直接取引条件などを話し合うといったことがほとんどできません。そのため、規約という形で取引条件を一方的に提示し、その内容に消費者が同意することでトラブルを防ぐ必要があります。

利用規約を作成する際には、次の3点をチェックしましょう。

  1. サイト内の目につきやすいところに、読みやすく表示されているか
  2. 規約の内容は簡潔で、分かりにくい用語を使っていないか
  3. 商品、サービスの購入にあたって、規約への同意が必須である設計になっているか

せっかく規約を作っても、消費者の目の留まらないところに表示しては、意味もないですし、トラブルとなった場合も規約の存在は知らなかったという主張をされる恐れもあります。見やすく、分かりやすい規約を作りましょう。

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ネットショップ開業のための許可や届出

ネットショップを開業する際には、リアルの店舗同様、扱う商品により許可や届出をしなければならないものがあります。 主なものは、次の通りです。

中古品の販売 ネットショップでは、中古品を扱うことが多いと思いますが、そのためには「古物商許可」が必要になります。これは、ネットショップを開業しようとする営業所の所在する都道府県公安委員会の許可を受けることになります。

食品の販売 加工品を仕入れて販売する、農産物を農家から直接お客様に送るなどのケースでは許可を受けなくても販売できます。しかし、それ以外で食品を販売する場合には、食品の種類により許可が必要になる場合があります。

酒類の販売 ネットショップで種類を販売するときには、「通信販売酒類小売業免許」が必要になります。 この免許で扱うことができる種類は、輸入酒であるか、国産酒で種類ごとの課税移出数量が「3,000キロリットル未満」のものに限定されています。この免許の申請は、営業所を管轄する税務署になります。

健康食品の販売 基本的には食品の販売を参考に許認可を検討すればいいのですが、「医薬品成分を含んでいるもの」や「医薬品的な効能・効果を標榜するもの」は薬事法の適用を受けます。販売すると薬事法に触れる可能性がありますので、そうしたものに該当しないかあらかじめ注意しておきましょう。

ペットの販売 哺乳類・鳥類・爬虫類を取り扱う場合には、都道府県(政令市)の長に対し、「第一種動物取扱業登録申請書」を提出し動物取扱業の登録が必要になります。

化粧品の販売 化粧品は、薬事法で規制されています。海外から輸入して、国内で販売する場合、保管についての「化粧品製造業許可」と販売についての「化粧品製造販売業許可」を受けなければなりません。また、許可取得後に「化粧品輸入届」の提出も必要になります。 一方、国内のメーカーや輸入業者から仕入れて販売する場合は、薬事法の許可は入りません。

このように、ネットショップにはさまざまな法律の規制があります。開業にあたっては、司法書士や行政書士といった法律の専門家に一度相談しておくことをオススメします。 弊所グループでも、「まるごと起業支援®」のメニューのひとつとして、規約の作成や許認可などもカバーしています。ネットショップの開業をお考えの方は一度ご相談ください。

起業コンサルV-Spiritsグループ