キャリア形成の新しい形として、2000年代から唱えられてきた「パラレルキャリア」。
社内・社外の垣根を越え、自分の可能性を広げられる働き方です。近年では、パラレルキャリアの経験から独立や、社内起業などを果たすビジネスパーソンもいます。

ここでは、パラレルキャリアの概要や事例、メリット・注意点などについて解説します。

パラレルキャリアとは

パラレルキャリアの概要について解説します。

本業以外の活動を行う”パラレルキャリア”

パラレルキャリアとは、本業を持ちながら、第二のキャリアを築くこと。
これはもともとピーター・ドラッカー氏が著書『明日を支配するもの』(ダイヤモンド社)で提唱したものです。

本業以外に趣味やボランティア、起業の準備など、自分の好きな活動に取り組みます。
たとえば、基本的にエンジニアとして働きながら、平日の勤務後に趣味のテニスでコーチをして、土日は植林のボランティアを行うようなケースです。
テニスコーチが反響を呼んでテニススクールを開業したり、植林の活動を組織化してNPO法人を立ち上げたりと、発展的な活動を行うこともできるでしょう。

複数の仕事にバランスよく取り組んで「どれも本業」という状態になったり、本業の優先度がひっくり返って第二キャリアで独立したり、パラレルキャリアの経験を生かして社内起業を行ったり、さまざまな方がいるようです。
決まった形態があるわけではなく、個々に応じた多様性ある働き方を実現できる考え方なのです。

副業との違いはその目的

補助的な収入を得ることを重視する「副業」に対し、パラレルキャリアはやりがいやキャリアアップ、社会貢献につながる活動を目的とします。

もちろん、パラレルキャリアで収入を得ることもあります。「複業」なのか「副業」なのかは、本人の目的意識によって変わるとも言えそうです。

共通点は、第二の活動からのフィードバックを本業に活かせる点です。
本業では得られない経験・スキルを手に入れ、本業のスキルアップやアイデア作りにつながるでしょう。

パラレルキャリアのメリット・注意点

続いて、パラレルキャリアのメリットや注意点をご紹介します。

メリット 注意点
・本業との相互成長
・社内評価の向上
・収入アップ
・本業への支障
・時間・コスト面での負担

パラレルキャリアのメリット

パラレルキャリアによって、次のメリットを得られる可能性があります。

本業との相互成長

双方に取り組む中で得た経験・スキル・考え方などを、お互いに活かすことができます。
会社の枠を越えて、さまざまな人脈や組織に関わることで、自由な発想を生み出すこともできるでしょう。

社内評価の向上

パラレルキャリアに取り組むことで、社内での見られ方が変わるかもしれません。
パラレルキャリアを通して得たスキルや人脈、知識、それを実現する志などを評価され、新規事業やプロジェクトなどを任せられるチャンスに恵まれることも。

収入アップ

本業以外の事業に取り組めば、そこで生じた収入を得られることもあるでしょう。

パラレルキャリアの注意点

パラレルキャリアの注意点を理解しておきましょう。

本業への支障

パラレルキャリアに熱中するあまり、本業がおろそかになってしまう可能性も。
本業が雑になると、かえって社内のマイナス評価につながり、活動を制限されるかもしれません。

時間・コスト面での負担

本業以外の空き時間をパラレルキャリアに費やすことになるため、時間・コスト面での負担が生じます。「勤務後・休日はゆっくり休んで過ごしたい」という方には合わないかもしれません。

誰でもパラレルキャリアをスタートできる!

パラレルキャリアの始め方に、決まった形はありません。本人の状況や希望に合わせ、自由に始めることができます。「趣味から」「小規模のイベント開催から」「ボランティアから」始めてもいいでしょう。

はじめから完璧なプランを作るのではなく、まずは一歩踏み出しながら試行錯誤するのが良いかもしれません。