会社、企業、法人? 似たような言葉だけど区別はあるの?

ビジネスシーンでは、似たような意味の言葉がよく使われています。法律で厳密に定義されている場合もあれば、特に意味の区別がない場合もあります。

今回は、ビジネスでよく使われる言葉の意味の違いについてご紹介します!

企業・法人・会社の違いは?

企業・法人・会社。この3つの言葉の違いはわかりますか?
結論からいうと、企業、法人、会社の順で定義が具体的になっていきます。日常会話であまり意識しないと思いますが、その違いを見ていきましょう。

まず、企業、法人、会社の中で、最も広い意味で使われるのが「企業」です。

【企業】
営利を目的として、継続的に生産・販売・サービスなどの経済活動を営む組織体。また、その事業。資本主義経済のもとでは、ふつう、私企業をさす。
出典:デジタル大辞泉(小学館)

簡単に言えば、ビジネスをしている組織や個人事業すべてを含む言葉です。企業というと、なんとなく組織・団体をイメージする人が多いかもしれませんが、言葉の意味としては個人や、個人が行う事業も含まれます。ただし、日常会話で「企業」というときは主に組織や団体を表すことが大半です。

ビジネスをする主体全般とざっくり考えておきましょう。必ずしも組織だけに限らず、事業主全般の意味を持っていることがポイントです。

そして、「企業」の中で、権利と義務の主体となれる組織が「法人」です。法律上では「人」として扱われるということです。

【法人】
自然人以外のもので、法律上の権利義務の主体とされるもの。一定の目的のために結合した人の集団や財産について権利能力(法人格)が認められる。公法人と私法人、社団法人と財団法人、営利法人と公益法人・中間法人・NPO法人などに分けられる。⇔自然人。
出典:デジタル大辞泉(小学館)

法人は、一人の人間と同じように権利と義務が認められています。ですから、財産をもつ、お金を借りる、ビジネスをするなどの行為を法人単位で行うことができます。

この「法人」を、会社法でさらに具体的に定めたものが「会社」です。

【会社】
1. 会社法に基づいて設立された法人。株式会社・合名会社・合資会社・合同会社の4種がある。
2. 同じ目的で物事を行う集団。結社。
出典:デジタル大辞泉(小学館)

法人格を持つ組織の中でも、会社法に基づいて設立された法人が「会社」です。日本における会社は、株式会社・合名会社・合資会社・合同会社の4種類です。かつては有限会社という会社もありましたが、法改正によって現在では廃止されています。ですから、新たに有限会社を設立することはできません。

従業員・社員・会社員の違いは?

次に従業員、社員、会社員をみてみましょう。この3つの中では「従業員」が一番広い意味で使われます。

【従業員】
雇われて、ある業務に従事している人。
出典:デジタル大辞泉(小学館)

正社員、派遣社員、アルバイト、パートなど、雇用形態に関係なくすべて「従業員」です。お手伝いで働いているだけでも従業員と言えます。スタッフと言い換えることもできるでしょう。

その「従業員」の中で正規雇用で会社に雇われている人が「会社員」です。

【会社員】
会社に雇われ、働いている人。
出典:デジタル大辞泉(小学館)

会社に勤めている人、もっぱらサラリーマンの意味で使われることが多くあります。非正規雇用、アルバイト、パートで働いてる人は含まれないことが一般的です。「正社員」と同じ意味で使われることもあります。

この「会社員」とほぼ同じ意味で使われるのが「社員」という言葉です。

【社員】
1.会社の一員として勤務している人。
2.社団法人の構成員。株式会社では株主とよばれる。
出典:デジタル大辞泉(小学館)

一般的に、会社員と社員はほぼ同じ意味で使われているといえるでしょう。
ですが注意しておきたいのは、「社員」は特殊な意味で使われる場面があることです。ただ会社で働いている人ではなく、一般社団法人の構成員も「社員」と呼ばれるのですが、ここでの「社員」は、総会で議案提出や議決権がある人のことです。株式会社の株主と同じと考えればわかりやすいです。

意外な意味を持つ言葉もあるので使い方に注意しよう!

「社員」といえば「会社員」のことでしょ?と思いがちですが、特別な用法もあります。「会社」や「法人」など、何気なく使っている言葉が法律上の意味を持つことがありますので注意したいところです。言葉を使う文脈に合わせて、適切な言葉選びを心がけましょう!