「d払い」は、NTTドコモが提供するモバイル決済サービスです。
NTTドコモが提供するポイントサービス「dポイント」と相性がよく、「ドコモユーザーであれば、利用分を月々の携帯料金とまとめて支払える」という特徴もあって、順調に利用者数・加盟店数を伸ばしています。
本記事では、そんなd払いを店舗に導入するメリット、導入コスト、導入方法について解説します。
d払い利用者の規模はどのぐらい?
NTTドコモによると、2019年10月時点でd払いアプリのダウンロード件数は1,000万を突破。
MMD研究所が2019年9月に実施した「QRコード決済の支払い方法に関する調査」で、d払いはメインで使っているQRコード決済の第4位となっています。
この利用者増加と歩調を合わせるように、2018年4月のリリース以来、d払い加盟店もハイペースで増加。9社1,727店舗でスタートした加盟店は既に10万店舗を超え、大手チェーン店から個人商店までさまざまな店舗で導入されています。
店舗がd払いを導入するメリットは?
このように、主要キャッシュレス決済サービスの1つであるd払いを個人の店舗で導入するメリットは、まずd払いと相性のよいdポイントユーザーの集客が狙えること。それから、業務の効率化が期待できることです。
もう少し詳しく説明しましょう。
約7,000万人のdポイントクラブ会員にアプローチできる
d払いは、NTTドコモが提供するポイントプログラム「dポイント」と連携しており、d払いをすることでdポイントが貯まります。さらに、NTTドコモの関連サービス利用で貯まったdポイントをd払いで使うこともできるという関係にあります。
このdポイントプログラムはドコモユーザーか否かに関わらず入会できるもので、会員数は約7,000万人(2019年度上期時点)。d払いを導入することで、この7,000万人に来店のきっかけを提供しやすくなり、売上増加や客単価の向上が期待できます。
業務の効率化が図れる
d払い決済を導入すれば、それだけ現金のやり取りが少なくなるので、つり銭の渡し間違いなどの会計ミスが少なくなります。また両替などの手間も減りますし、会計にかかる時間も短くなることが予想され、節約した時間を他の業務にあてられるなどの効果が期待できます。
d払い導入時のコストは?
d払いは初期費用・月額費用0円で利用できるのも大きな魅力です。
d払いを利用していく上でかかる経費は、インターネット回線利用料と顧客がd払いで支払いをした時にNTTドコモに支払う加盟店手数料3.24%(税込)のみ。
ほかに特殊な機材も必要なく、インターネットにつながっているスマートフォンやタブレットさえあればすぐに導入できます。
キャッシュレス推進キャンペーンなども頻繁に行われており、決算金額の数%が加盟店側にキャッシュバックされるなどの特典があったりします。
d払いの使い方は2種類
d払いを実店舗で取り入れる際には、以下2つの方法があり、好きな方を選ぶことができます。
- 決済用のQRコードを店頭に設置する
- 顧客がスマホで提示するQRコードを店舗のPOSレジやタブレットで読み取る
1は、店頭のQRコードを顧客が自分のスマホで読み取り、顧客自身で決済金額を入力。顧客のスマホ画面を店側が確認して、支払いが完了する方法です。
2は、顧客が提示するQRコードを店舗側がスキャンして支払いが完了する方法です。
1であれば端末は不要ですが、2には端末が必要となります。一方で、2のほうが顧客の手間をより少なくでき、POSレジと連携させることで在庫管理にも役立つなどのメリットがあります。
d払いを導入するには?
d払いの契約は、上記のどちらの場合もNTTドコモと直接契約するのではなく、パートナー企業を通して導入する仕組みになっています。
手順としては、まずパートナー企業のWebサイトから申し込みを行い、その後、身分証や個人事業の開業届出書の写しなどの必要書類を提出。それらを元にパートナー企業で審査を行い、審査に合格すればIDとパスワードが届くという流れになります。
各パートナー会社が提供するアプリをタブレットなどにインストールして、送られてきたIDとパスワードを使ってログイン。各種設定を行えば、導入は完了です。
現時点で1,000万ダウンロード超えと、有力なキャッシュレス決済方法の一つであるd払い。キャッシュレス決済の話題に事欠かない今のうちに、お店への導入を検討してみると良いかもしれません。
※掲載情報は2020/1/9時点