飲食店の売上を左右すると言っても過言ではないのが、メニューやSNSに掲載する料理の写真です。おいしく見える撮影のコツや注意点を押さえておくだけで、仕上がりは大きく変わります。特にSNSを使って集客を目指すなら、ぜひ参考にしてみてください。

おいしく見える写真撮影のコツ4選

料理の魅力を伝えるために、必ず押さえたいコツを4つお伝えします。

光を取り入れよう!

写真撮影で最も大切なのは「」です。光の加減で、写真の印象は大きく変わります。料理写真を撮影する際、光の使い方は「逆光」と「半逆光」の2種類がおすすめです。逆光は料理の真後ろから入る光、半逆光は真後ろより少し斜め上側から入る光です。

ワッフル

屋内での撮影なら蛍光灯の光ではなく、自然光を利用しましょう。蛍光灯の光で撮影をすると、立体感のないのっぺりとした仕上がりになりがちです。
窓際に料理を置くことで、逆光もしくは反逆光で撮影できます。

自然光で光の量が足りないようならレフ板を活用してください。レフ板は、影になる部分を明るくするために使う道具です。レフ板として売っているものをわざわざ買わなくても、白い紙や白いスチレンボードなどで代替えが可能です。
例えば、逆光で撮影をして手前に影ができてしまった場合。そのままだと料理全体が暗い印象になってしまいます。しかし、手前にレフ板を置き、料理を光とレフ板で挟むようにして撮影をすれば、光が反射されて影が気にならなくなります。 

写真の主役を決めよう!

定食やコースの撮影で、複数の料理をテーブルに載せることもあるでしょう。しかし、すべての料理を映すのではなく、主役=メインを決めて手前に置き、撮影をしましょう。
写真を見た人は、まずメインに目線が行きます。メインが決まっていないと、どこを見たら良いのか分からず、写真で伝えたいメッセージがぼやけてしまいます。

チャーハン

あえて、メインを決めずにすべてを映したいなら、細部までこだわったテーブルコーディネートをしましょう。料理一つ一つの魅力を伝えるというよりも、その料理たちで表現したい世界観を伝えるというイメージです。
料理に限らず、カトラリーやテーブルクロスに乱れや汚れがあるだけでも目立ってしまいますので、注意しましょう。

構図を活かそう!

構図は写真の印象を左右します。料理をおいしく見せるおすすめの構図を紹介します。

三角構図

料理の盛りつけや置き方で、フレーム内に三角形を作るように配置しましょう。安定感や温かみのある写真になります。

料理.jpg

対角線構図

フレーム内に対角線を描くように料理を配置しましょう。写真に動きや奥行きを作れます。バランス良く、ダイナミックな写真に仕上がります。ピントを手前に合わせ、奥をぼやかすとさらに奥行きを強調できます。

ピザ.jpg

俯瞰構図

料理の真上から撮影する構図です。インスタグラムでもよく見る構図で、おしゃれな印象を与えられます。ピザのような高さの無い料理が俯瞰構図におすすめです。逆に高さのある料理を俯瞰構図にすると、立体感を伝えられません。空いた空間が気になるなら、料理以外のカラトリーやテーブルクロスといった小物を使って、見栄えを良くしましょう。

 ピザ

シズル感を出す

シズル感とは、肉を焼く時の「ジュージュー」という音をシズル(sizzle)と表現することから、「ジューシー感」や「瑞々しさ」など、見た人の五感に訴える表現として使われます。シズル感を意識することで、「すぐにでも食べたい」と思わせる写真を演出できます。例えば、鉄板で分厚いお肉から白い蒸気がモクモクと上がり、肉汁がグツグツとする様子で熱さを、果物や野菜に水滴を絡めることで新鮮さを、それぞれ演出できます。

ステーキ

その他にも、サラダをガラスの器に盛って水滴を垂らしたり、温かい料理を「フーフーしている人」を取り入れたり、作り立てのピザのチーズを伸ばしたり、手段はさまざまです。料理を箸で持ち上げると、食べる瞬間の臨場感も生まれます。

湯気を撮影する際には、黒や茶色といった暗色を背景にすると、より見やすいです。特別な道具を使わずとも、黒の画用紙など身近なものを使いましょう。

 ラーメン

写真撮影の注意点

おいしい料理を撮影するために押さえたい注意点を解説します。

フラッシュを使わない

フラッシュを使うのは避けましょう。フラッシュを使うと、手前だけクリアに写って後方には不自然な影が出てしまいがちです。全体的に白さが浮き出て、おいしそうに見えません。

余計なものを映さない

写真の構図上、意図的に入れている被写体以外は、フレームから外しましょう。空いたグラス、メニュー表、椅子など、関係のない物が入ると、ごちゃごちゃした印象になってしまいます。また、メイン料理を写す際、無理にお皿まで写す必要はありません。近くに寄って、料理だけを写してもいいでしょう。

温かいうちに撮る

繰り返しになりますが、料理写真にシズル感は重要です。時間が経って温かい料理が冷めてしまうと、見た目のおいしさは半減します。料理ができて、蒸気や水分のあるうちに撮影して、シズル感を伝えましょう。目安は1分以内です。

本格的な撮影に役立つカメラの機能

よりこだわって写真撮影をしたいなら、カメラの機能を活用しましょう。 

シャッタースピード

シャッタースピードは、シャッターの開いている時間を意味します。「1/2秒、1/4秒、1/250秒」と表記されます。シャッタースピードを速くすると、短い時間でシャッターを切ることになります。逆にシャッタースピードを遅くすると、時間をかけてシャッターを切ります。

例えば、調理中やお皿に盛り付ける最中、取り皿に取り分ける瞬間など、動きのある料理写真なら、シャッタースピードを速くすると、ブレなく撮影できます。一方で、シャッタースピードを遅くするとカメラの手ブレで、料理がブレてしまうこともあります。

ISO感度

ISO感度は、カメラが光をとらえる力を表します。基本値は、100です。カメラ次第で「100、200、6400、12800」といった数値が設定されています。ISO感度を高めれば、少ない光量(暗い場所)でも写真全体を明るく映すことができます。ただし、ISO感度を上げ過ぎると画質が粗くなり、ザラザラとした印象を与えてしまいます。 

絞り値(F値)

絞り値は、被写体の明るさに影響し、「F2、F4、F8、F16」といった数値で表されます。絞り値が大きい程レンズを通る光量が少なくなり、ピントの合う範囲が広くなります。一方、絞り値が小さい程、光量が多くなり、ピントの合う範囲も狭くなります。

シャッタースピードやISO感度、絞り値を調整しながら撮影してみましょう。難しいようなら、それぞれ自動調整してくれる「AUTOモード」での撮影がおすすめです。

おいしそうな写真で売上アップに!

今回ご紹介した4つのコツや、注意点を押さえて、料理をおいしく見せる写真を撮影しましょう。最近はカメラ性能の高いスマホも登場しています。無理にカメラを使わずとも、スマホで撮影してもいいでしょう。よりこだわった写真を撮影したいなら、プロのカメラマンに依頼するのも一つです。撮影した写真を基に、SNSを使って集客を伸ばしていきましょう。