企業や飲食店の新しいサービスや取り組みを発信することで、集客や認知度の向上につながる「プレスリリース」。リリースした情報が、テレビや新聞、SNSで話題になれば、問い合わせや取材が殺到する可能性もあります。

「聞いたことはあるけど詳しく知らない」「職場で書くように言われたが書き方が分からない」という方向けに、プレスリリースの概要や書き方、配信の仕方、注意点について解説します。

プレスリリースは広報の一種

プレスリリースとは、企業や団体が新たに公開した情報を、報道関係社向けに発信すること、または発信する文書そのもののことを言います。情報の内容は、新しいサービスや取り組み、サービス内容の変更などさまざまです。

プレスリリースを配信する目的は、内容をニュースサイトや新聞、テレビ、ラジオなどのメディアに取り上げてもらい、より多くの人に知ってもらうことです。メディアの編集者や記者がプレスリリースの情報に興味を持てば、その情報(または取材)を元に記事や番組が作られ、それが読者や視聴者へと届けられます。最近では、プレスリリースをSNSで配信して、メディアを介さず、直接読者に届けるケースも増えています。

一番のメリットは、リリースした情報をより多くの方に知ってもらうことで、購買や来店、認知度の向上につながることと言えるでしょう。

プレスリリースを書くポイント

では、プレスリリースを書く手順を解説します。

①発信する内容を決める

編集者や記者は、読者が興味を持つネタを探しています。彼らに「読者(視聴者)にこれを伝えたい!」と思ってもらえる内容を発信しましょう。

②できれば1枚にまとめる

プレスリリースは、短くまとめることが大切です。A4サイズで1~2枚、多くても3枚程度にまとめましょう。編集者や記者は、多忙な業務の合間をぬって、プレスリリースに目を通しています。冗長な文章は読まれづらいでしょう。できるだけ関係のない情報を削り、簡潔にまとめましょう。

③文章を作る

プレスリリースは、基本的に以下の内容で構成します。

  • 日付
  • タイトル
  • リード文(内容の要約)
  • 本文(特徴・背景・展望)
  • 企業・店舗の基本情報(住所や営業時間、ホームページなど)
  • 問い合わせ先(メールアドレスや電話番号、SNSアカウントなど)

特に重要なのは、タイトルとリード文(内容の要約)です。ここの出来で、そのプレスリリース全体を読んでもらえるかが左右されます。

タイトルはトレンドをおさえ、キャッチーなものに仕上げましょう。本文ではストーリー性を持たせると、それを読む報道関係者などに共感され、伝わりやすくなるでしょう。

ポイントは、正確な数字・データを入れることです。たとえば、「多くのお客様がリピートした」より「お客様のリピート率60%以上」など、数字などのデータを書き込んだ方が、プレスリリースの説得力は増します。場合によっては、すでに世の中に公開されている情報(官公庁が発表したデータなど)をプレスリリースに入れることで、説得力が増すケースもあるでしょう。ここで事実と異なる数値を使ったり、出典元の不明なデータを使うと、かえって信用を失いかねません。事実に基づく数字を扱い、すでに公表されているデータを掲載する場合は、出典元を記載しましょう。

④写真・ビジュアル資料を使う

特に飲食店のプレスリリースは、文章だけで魅力を伝えるには限界があります。お店や料理の写真を効果的に使いましょう。

例えば、新メニューのプレスリリースなら、料理の写真を。お店のリニューアルオープンなら、改装して新しくなった店内の写真を掲載するといいでしょう。店内の雰囲気や具体的な料理が分かる写真があると、「デートで使う」「家族で使う」など利用シーンをイメージしやすくなります。

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⑤こだわり・強みを出す

競合と似通ったプレスリリースを出しても、メディアに取り上げてもらうのは難しいです。自社ならではのこだわり・強みを伝えることが必要です。

飲食店の例であれば、以下のように「他にはない!」と思える強みを打ち出しましょう。

  • 屋内テントでキャンプ飯を楽しめるカフェ
  • 従業員は全員南アフリカ出身!南アフリカの郷土料理
  • 〇〇放送の番組で取材されました!

また、「強みなんてない…」と思わず、アイデア次第で自ら作ることもできます。
例えば、以下のようにお店のコンセプトに沿って、メディアの注目を集められる内容を伝えてみてはいかがでしょうか。

  • 日本酒が人気のお店の場合:利き酒全問正解でオリジナルおちょこプレゼント
  • 激辛料理が好評のお店の場合:期間限定!激辛食べ放題企画開催中

新 プレスリリース道場

プレスリリースの配信方法

プレスリリースを配信する方法はいくつかあります。

①プレスリリース配信サービスを利用する

プレスリリース配信サービスは、プレスリリースの作成や配信を代行してくれます。
※サービスによって代行範囲は異なります。

自社だけでプレスリリースの配信を行うより、大手メディアに取り上げてもらいやすくなり、拡散力が高まるのがメリットです。

無料サービスもありますが、高い宣伝効果を狙うためには有料サービスを選ぶことをおすすめします。価格相場は、サービスによりますが1本あたり3万円ほど。有名なサービスには、「PR TIMES」「ValuePress」「@Press」などがあります。

②新聞・雑誌社に直接送る

自社から直接メディアに送って、取り上げてもらう方法です。メールやFAXなどで送付する場合は、ほぼ費用がかからないため、うまく取り上げてもらうことができれば、コスト面でも有利です。

ただ、メディア担当者にツテがあったり、読者が食いつくような旬なネタであれば、掲載してもらえるかもしれませんが、何の関係性もなく送るとなると、ハードルは高くなると言えるでしょう。

プレスリリースの注意点

ここからは、プレスリリース配信時の注意点について解説します。

報道内容をコントロールできない

各メディアの報道内容を企業・飲食店側がコントロールすることはできません。プレスリリースの内容を、読者に有益な形で発信するためです。

メディアの編集者・記者の捉え方によっては、企業や飲食店側の意図とは異なる形で報道されるかもしれません。

問い合わせが殺到する可能性

プレスリリースが広く拡散されれば、メディアや読者からの問い合わせが殺到するかもしれません。問い合わせに対応できるだけの体制(担当者やオペレーションなど)を事前に整えておきましょう。

また、プレスリリースに不明点があると、その確認の問い合わせが増えたり、逆に確認が面倒で取り上げてもらえなくなってしまうケースもあります。できるだけ分かりやすく、簡潔に作成しましょう。

プレスリリースを上手に使おう!

プレスリリースを上手く活用できれば、企業・飲食店の売上アップにつながるかもしれません。読者に興味を持ってもらえるよう、タイトルや内容の要約、写真などにこだわってみてください。

これを機会に、プレスリリースを作成したり、プレスリリース配信サービスを利用してみてはいかがでしょうか。

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